撮影/新華社記者 金良快
鑑定を経て、何剛さんが寄贈したこれらの銀の器は、二級甲文物1点、二級乙文物11点、三級文物5点、一般文物2点と認定された。故宮博物院に収蔵される元代の銀の器は数少ないため、何剛さんが寄贈した文化財によって、これらの収蔵品が増えるとともに、その後の展示で数多く使用された。
先ごろ、54歳の何剛さんは建設現場で作業中に不慮の事故に遭って死亡した。何剛さんは以前に生活が困難だったときに、支援の手を差し伸べた故宮博物院は今回、その家族に再び10万元の生活補助金を提供することを決定した。
故宮博物院の単霁翔院長は「故宮博物院にとって、何剛さんは世の移り変わりを経験した気丈な農村出身の出稼ぎ労働者であるだけでなく、大義をよくわきまえ、覚悟と豊な感情を持った文化財保護者であり、寄贈者だ。今日、我々は故宮博物院への彼の貢献に感謝するだけではない。彼のような苦しい家計にあっても依然として原則を守り、私利私欲を求めない精神を広くアピールし、文化財を保護する汚れなき心をより多くの人々に浸透させ、より多くの民衆が文化遺産保護に注目し、参与するように影響を及ぼし、導くことができることを希望する。」と感慨深く語った。
何剛さんは他界したが、その名前は故宮博物院が寄贈者のために特別に設置した「景仁榜」の上に刻まれ、人々の心に深く記憶される。