中国の高速鉄道の営業距離は現在2万2000キロにまで達し、世界の高速鉄道路の総延長の60%以上を占めて、ここ数年連続で世界一位となっています。高速鉄道網は広い地域をカバーし、各地域間、都市部と農村部を近づけることで、国内の交通状況を改善しました。
このほど、陝西省宝鶏市と甘粛省蘭州市をつなぐ宝蘭高速鉄道が新たに開通しました。テスト運行後、7月に正式に開業する予定です。この鉄道は陝西省関中(渭河流域)地域と甘粛省天水市、定西市などの貧困地区をつないでいます。これにより、甘粛省中部と東南部は「鉄道の無い歴史」を終え、高速鉄道の時代に入ります。天水地区で行われているリンゴ栽培業など、新しいビジネスチャンスが期待されています。
また、2016年12月28日には、雲南省の昆明市と上海市をつなぐ全長2000キロの鉄道が開通しました。昆明市から北京、上海、広州に向かう列車が運行を開始したことで、昆明から各大都市までの所要時間は大幅に減少しました。
高速鉄道路線の拡大は、旅行や遠出だけでなく、通勤などの一般生活にも良い影響を与えており、便数は一日に4200便、利用客は450万人を超えています。
長江デルタ地区、珠江デルタ地区、環渤海地区、北京・天津・河北などでは都市間の往復時間はわずか1時間から3時間以内に抑えられ、利便性が向上しています。中でも、長江デルタ地区、珠江デルタ地区、環渤海地区では都市間の高速鉄道網がつながったことで、東部、中部、西部、東北地区の接続が実現しました。
中国ではその他にも、世界初の凍土を走るハルビン・大連高速鉄道、世界一長い北京・広州高速鉄道、一回の工事による建設距離が世界最長となった蘭州・新疆高速鉄道などが相次いで竣工しています。
なお、2016年に中国は新しい『中長期鉄路網計画』を発表し、2020年までに、高速鉄道の営業距離を3万キロに延長し、80%以上の都市をカバーする目標を打ち出しています。
(中国国際放送局)
関連記事: