中国人民銀行のデータによると、2017年5月31日までで、中国の外貨準備高は3兆536億ドルに達し、4月末と比べると240億ドル増加した。増幅率は0.8%で、4カ月連続しての増加となった。
国家外為管理局の責任者は、「5月から、我が国の海外資金流出が減少し、資金流出状況は概ね改善に向かっている。外貨の需給は継続して基本的な平衡状態を保っている。国際金融市場の変動から、ドル以外の通過は米ドルの上昇を受けて、資産価格が上昇した。これらの総合作用として、外貨準備の規模が増加した」と述べた。
交通銀行金融研究センター高級研究員の劉健氏は、「外貨準備高の増加は主に為替レート予想値の要素に利する。5月、米ドル指数の急激な下落、ユーロ・日本円の対ドル為替レートの上昇に影響した。大まかな予想ではドル以外の通貨の上昇だけで外貨準備に190億ドル前後の貢献をした。この他、米国、ユーロ圏の10年国債の収益率も下降し、債券価格の上昇は外貨準備に一定の貢献をした」と述べた。
国家外為管理局の責任者は、「今年に入って、我が国の経済運営は合理的な範囲内にある。同時に質の向上、構造の合理化、効果の増強、潜在能力の力強さ、空間の拡大など多くの積極的変化が出現し、経済の安定と良い方向へ向けての歩みは更に着実になった。国際金融市場も相対的に安定している。海外資金流出と外為市場の需給も基本的に安定している。人民元のレートも緩やかに上昇している。これを受けて、国民と企業の外貨購入も更に理性的なものになっている」と話す。
また、「金融市場の拡大と開放の効果が継続して現れ、資金流出状況が安定してきた。均衡した発展の基礎的条件が更に着実になって、外貨準備の規模を安定化させている」とした。
(チャイナネット)
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