中国の習近平国家主席が英国を公式訪問中の2015年10月20日、国家開発銀行は中国広核集団との間でHPC原発への融資協力に関する了解覚書(MOU)をロンドンで締結。中国広核集団の最重要パートナーおよび主幹事行として、HPC原発プロジェクトへの融資支援と総合的な金融サービスを提供することで合意した。
2016年10月8日には同プロジェクト向けの第1弾として7.984億ポンドの融資が実行され、同行による中国原発の海外進出初となる融資案件となった。
「一帯一路」には様々な業界が関心を寄せているが、エネルギー業界も例外ではない。国家開発銀行の支援のもと、中国国内のエネルギー企業は「一帯一路」を後ろ盾に海外への攻勢を強めている。
先ごろでは、国家開発銀行の支援を受けた通信機器大手、中興通訊(ZTE)傘下の中興能源によるパキスタンでの太陽光発電プロジェクトが稼働。同プロジェクトは中国ーパキスタン経済回廊のエネルギー計画が提起した14項目の推薦優先プロジェクトの1つで、同経済回廊における初の太陽光発電プロジェクトでもあり、パキスタンの脆弱なインフラ基盤の強化や電力不足問題の解消につながると期待される。
プロジェクトの実施過程において、同行は融資構造の複雑さや法的な問題などに数多くぶつかりながらもこれを乗り越え、最終的に他の金融機関とシンジケートを組んで、それぞれ6260万ドル、4億元の融資を実行し、プロジェクトの遂行を金融面で支援した。
同プロジェクトの年間予測発電量は1.6億キロワット時と、パキスタン国内7万世帯への電力供給を見込んでいる。完成すれば、単体としては世界最大の太陽光発電所となる。パキスタンのメディアは同プロジェクトのことを「暗闇に光をもたらす使者」と称賛した。
国家開発銀行の胡懐邦董事長は、「当行は重要なインフラ整備を開発金融で支援し、国際協力の推進で豊かな経験を培ってきたことで、「一帯一路」の建設において独自の役割を果たすことができる。今後は「一帯一路」の共同建設という偉大な歴史的過程に積極的に関わり、開拓や刷新に努め、地域経済の連動的な成長や共同発展の促進にこれまで以上に貢献していきたい」と述べた。
(チャイナネット)
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