温州都市鉄道S1線が3月31日、開通した。時速140キロで都市内を走るこの鉄道は、中国中車青島四方汽車車両有限公司が製造した。中国が自主開発した最初の都市鉄道であり、中国における都市鉄道分野の空白を埋めるものである。
中車四方公司は、中国で初の都市鉄道となる温州都市鉄道S1線の、第一期工事の車両供給を受注した。温州都市鉄道S1線第一期工事での開発は、中国初の都市鉄道として、国家発展改革委員会による「国家戦略新興産業の模範工程」の1つとなった。今回の成功は、「模範工程」にとって極めて革新的な成果である。
都市鉄道は大都市圏を範囲とする新型の鉄道交通方式であり、都市中心部と郊外または周辺都市に対し、快速、大量の公共サービスを提供する鉄道交通システムである。通勤や通学、ビジネスなどの利用客に規則的な交通手段を提供するもので、平均的には50~100キロの外出に利用される。
中車四方公司の高級主任設計士である何丹炉氏によると、都市鉄道は先進的な高速鉄道技術と成熟したA型地下鉄車両技術に基づき、両社のすぐれたDNAを結集させた、都市鉄道に適した新型交通機関だと述べる。定員数も多く、発車や停車の速度も速く、乗降の時間も速いという地下鉄車両の優れた点を持ちながら、速度と快適性に優れた高速鉄道の優れた点も持つ。都市鉄道に求められる速い速度、大量の定員数、公共性、快適性などのニーズを満たすものである。
列車は4両編成で、最大定員数は1328人。最高時速140キロを持続走行し、加減速の水準は地下鉄と同様である。地下鉄と同様に、迅速な発車や停車が可能で、運行時間の短縮が可能となっている。地下鉄の運行速度は一般的に1時間あたり30~35キロだが、都市鉄道の場合は1時間あたり55キロ以上である。主要駅だけに停まる快速の場合は、1時間あたり平均80キロに達する。
同市の都市鉄道は中車四方公司が自主開発したもので、完全に独自の知的所有権を持つ。列車の車体やボギー車、ブレーキトラクション、ネットワーク制御などコア技術が完全に自主開発され、国産化率は98%に達する。
この都市鉄道では新たな安全管理モデルを導入。中鉄検査認証センターを通じて第三者安全評価を実施する。現在、すでに設計、製造、検査、認証、現場安全評価を終えている。温州鉄道投資運営会社の副総経理である呉越氏は、新基準システムおよび車両運営安全を踏まえ、第三者による安全評価を実施するのは国内鉄道では初めてであり、車両の安全性や信頼性レベルがさらに保証されるとした上で、良好な先例を作ることで業界の模範にしたいと話す。
都市鉄道開発の成功は、市民ニーズにマッチした独立的鉄道交通手段ができることを意味する。都市中心部が郊外 周辺都市と一体化し、“1時間内交通圏”が作られることになる。
(チャイナネット)
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