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習近平主席、フィンランドメディアに署名入りの文章を発表
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2017-04-04 11:40:14 | 新華網 | 編集: 吴寒冰

 新華網北京4月4日 4月3日、フィンランド共和国への国事訪問を前に、中国の習近平国家主席はフィンランド紙『ヘルシンキタイムズ』に『歴史を超越した友誼』と題した署名入りの文章を発表した。文章は以下の通り:

 

歴史を超越した友誼

中華人民共和国 習近平主席

 4月は草木が芽生え、次第に春らしさが感じられる。この絶好の季節に、ニーニスト大統領の招待を受けてフィンランドに国事訪問することを大変、嬉しく思う。

 私はフィンランドを2回訪問したが、この国の風光明媚な自然景観、勤勉で革新的な発展理念、穏やかな人文的風情に好印象を受けた。フィンランドは東西文明が交わる前線に位置し、数百年にわたり、フィンランド人は激動の歴史の中で勇敢に前進し、辛抱強い「SISU(フィンランド魂)」を発揮して民族の独立、国家の富強という偉大な成果を勝ち取った。有名な作曲家、シベリウスを育て、世界に誇るLinuxオペレーションシステムを研究開発し、幸福度ランキングと腐敗認識指数(CPI)が世界で最高の国の一つに成長している。

 今年はちょうどフィンランド独立百周年記念の年を迎え、私はフィンランドの国民と喜びを分かち合うことを大変、嬉しく感じている。中国とフィンランドは近代史で類似する経験を経ており、フィンランドの民族の誇りに強く共鳴する。

 中国・フィンランド両国は互いに友好的な感情を抱いている。フィンランドは最も早期に新中国と国交を樹立した西側諸国の一つで、中国との政府間貿易協定を最初に締結した国でもある。1952年にフィンランドは開催国として、第15回ヘルシンキ五輪に中国を招待し、五星紅旗がオリンピックスタジアムに初めて掲揚された。1970年に、フィンランドは国連の合法的な地位への中国の復帰を支持した数少ない西側国家だった。2008年に中国四川省が汶川大地震の被害に見舞われたときに、フィンランド赤十字社は約20トンの物資の寄付を緊急に行い、フィンランドの航空会社は各国が寄付した救援用テントを無料で輸送した。多数のフィンランド企業が中国市場で大きな成功を収め、中国とフィンランドの経済貿易、科学技術協力は互恵互利とウィンウィンを実現した。中国は長期的に国際事務においてフィンランドと緊密な協力を保ち、フィンランドが国際事務でより大きな役割を発揮し、世界の平和と発展のために貢献することを支持してきた。

 両国人民の深い感情は二国間関係の発展に堅実な基盤を築き、中国・フィンランド関係は時間の経過と国際情勢の変化による試練に耐え抜き、異なる幅、異なる文化、異なる発展水準の国の平和的な共存及び友好的な交流の手本となっている。現在、中国・フィンランド両国は未来に向かう新しいパートナーシップを積極的に構築しつつあり、両国関係は良好な発展の機会に直面している。中国は始終、戦略的な高度と長期的な視点から中国・フィンランド関係を見据え、相互尊重と平等な対応を堅持し、互利互恵の協力を通じて共同発展を模索してきた。

 中国とフィンランドは経済の優位性を相互補完し、協力と互恵互利、ウィンウィンの特徴が際立っている。中国は14年連続でフィンランドのアジア最大の貿易相手国になっており、双方は双方向の投資も勢いよく増加している。中国が推進する「第13次五カ年規画」とフィンランドが実施する「2025発展ビジョン」は共通点が多く、双方はイノベーションと起業、クリーンエネルギー、バイオ経済、北極科学研究などの分野における実務的協力でより多くの新しい見所が生まれると予想される。中国は「一帯一路」構想を積極的に推進し、フィンランドの積極的な参加を歓迎する。

 中国とフィンランドは人材の往来が活発で、人文的交流も力強く発展している。フィンランドを訪れる中国人観光客の中でオーロラを鑑賞し、サンタクロースを探しにいく人が増加し続けている。「快楽春節」縁日イベントはフィンランドで11年連続で開催され、多くのフィンランド人が真冬に楽しみにしている有名な行事になっている。ヘルシンキ芸術祭の中国イベント及び北京で開催された「ニーハオ、ヘルシンキ」文化活動は両国の人々から歓迎されている。中国は2022年に冬季オリンピックを開催する予定だ。フィンランドは世界のウィンタースポーツの強国なので、双方の協力は大いにやりがいがあるだろう。

 今回の訪問は、私の中国国家主席就任後初の北欧地域訪問となる。北欧は経済が発達し、イノベーションが活発で、中国と北欧には良好な二国間関係と誠実な協力意向があり、双方の各分野における交流と協力が着実に拡大している。サブ地域の協力は中欧関係の有益な補充にあたるので、中国と北欧の緊密な繋がりが欧州の繁栄と中欧関係発展の促進に貢献するものと信じている。

 現在、欧州情勢には深刻で複雑な変化が起こりつつある。我々は、欧州一体化が歴史の発展の流れに順応し、欧州の繁栄と安定が世界平和の発展の大勢に役立つとみなしており、欧州には課題を克服する知恵と能力があると信じている。このプロセスにおいて、中国は欧州が信頼できるパートナーであると言えるだろう。

 中国と欧州連合(EU)は、世界で2つの重要な力だ。現在、中欧の全面的戦略パートナーシップの発展は日増しに成熟し且つ深くなり、平和、成長、改革、文明といった四大パートナーシップが全面的に推進され、中欧の共同投資ファンド、相互接続などの五大プラットフォームの建設が積極的な進展を得ている。中欧双方はいずれも構造改革を推進し、経済社会の発展を促進している。双方がそれぞれの発展戦略を連結し、利益の融合を強化することは、中欧の共同成長の促進にとって重要な意義がある。中欧双方は開放と包容の共同理念を堅持し、世界平和と繁栄を促進するために、新たな貢献を行わねばならない。

 中国・フィンランドの両国人民は手を携えて協力し、各国の人民とともに、人類がより幸せで素晴らしい明日を創りだせるよう努めるべきだ!

 

(新華社より)

 

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 新華網北京4月4日 4月3日、フィンランド共和国への国事訪問を前に、中国の習近平国家主席はフィンランド紙『ヘルシンキタイムズ』に『歴史を超越した友誼』と題した署名入りの文章を発表した。文章は以下の通り:

 

歴史を超越した友誼

中華人民共和国 習近平主席

 4月は草木が芽生え、次第に春らしさが感じられる。この絶好の季節に、ニーニスト大統領の招待を受けてフィンランドに国事訪問することを大変、嬉しく思う。

 私はフィンランドを2回訪問したが、この国の風光明媚な自然景観、勤勉で革新的な発展理念、穏やかな人文的風情に好印象を受けた。フィンランドは東西文明が交わる前線に位置し、数百年にわたり、フィンランド人は激動の歴史の中で勇敢に前進し、辛抱強い「SISU(フィンランド魂)」を発揮して民族の独立、国家の富強という偉大な成果を勝ち取った。有名な作曲家、シベリウスを育て、世界に誇るLinuxオペレーションシステムを研究開発し、幸福度ランキングと腐敗認識指数(CPI)が世界で最高の国の一つに成長している。

 今年はちょうどフィンランド独立百周年記念の年を迎え、私はフィンランドの国民と喜びを分かち合うことを大変、嬉しく感じている。中国とフィンランドは近代史で類似する経験を経ており、フィンランドの民族の誇りに強く共鳴する。

 中国・フィンランド両国は互いに友好的な感情を抱いている。フィンランドは最も早期に新中国と国交を樹立した西側諸国の一つで、中国との政府間貿易協定を最初に締結した国でもある。1952年にフィンランドは開催国として、第15回ヘルシンキ五輪に中国を招待し、五星紅旗がオリンピックスタジアムに初めて掲揚された。1970年に、フィンランドは国連の合法的な地位への中国の復帰を支持した数少ない西側国家だった。2008年に中国四川省が汶川大地震の被害に見舞われたときに、フィンランド赤十字社は約20トンの物資の寄付を緊急に行い、フィンランドの航空会社は各国が寄付した救援用テントを無料で輸送した。多数のフィンランド企業が中国市場で大きな成功を収め、中国とフィンランドの経済貿易、科学技術協力は互恵互利とウィンウィンを実現した。中国は長期的に国際事務においてフィンランドと緊密な協力を保ち、フィンランドが国際事務でより大きな役割を発揮し、世界の平和と発展のために貢献することを支持してきた。

 両国人民の深い感情は二国間関係の発展に堅実な基盤を築き、中国・フィンランド関係は時間の経過と国際情勢の変化による試練に耐え抜き、異なる幅、異なる文化、異なる発展水準の国の平和的な共存及び友好的な交流の手本となっている。現在、中国・フィンランド両国は未来に向かう新しいパートナーシップを積極的に構築しつつあり、両国関係は良好な発展の機会に直面している。中国は始終、戦略的な高度と長期的な視点から中国・フィンランド関係を見据え、相互尊重と平等な対応を堅持し、互利互恵の協力を通じて共同発展を模索してきた。

 中国とフィンランドは経済の優位性を相互補完し、協力と互恵互利、ウィンウィンの特徴が際立っている。中国は14年連続でフィンランドのアジア最大の貿易相手国になっており、双方は双方向の投資も勢いよく増加している。中国が推進する「第13次五カ年規画」とフィンランドが実施する「2025発展ビジョン」は共通点が多く、双方はイノベーションと起業、クリーンエネルギー、バイオ経済、北極科学研究などの分野における実務的協力でより多くの新しい見所が生まれると予想される。中国は「一帯一路」構想を積極的に推進し、フィンランドの積極的な参加を歓迎する。

 中国とフィンランドは人材の往来が活発で、人文的交流も力強く発展している。フィンランドを訪れる中国人観光客の中でオーロラを鑑賞し、サンタクロースを探しにいく人が増加し続けている。「快楽春節」縁日イベントはフィンランドで11年連続で開催され、多くのフィンランド人が真冬に楽しみにしている有名な行事になっている。ヘルシンキ芸術祭の中国イベント及び北京で開催された「ニーハオ、ヘルシンキ」文化活動は両国の人々から歓迎されている。中国は2022年に冬季オリンピックを開催する予定だ。フィンランドは世界のウィンタースポーツの強国なので、双方の協力は大いにやりがいがあるだろう。

 今回の訪問は、私の中国国家主席就任後初の北欧地域訪問となる。北欧は経済が発達し、イノベーションが活発で、中国と北欧には良好な二国間関係と誠実な協力意向があり、双方の各分野における交流と協力が着実に拡大している。サブ地域の協力は中欧関係の有益な補充にあたるので、中国と北欧の緊密な繋がりが欧州の繁栄と中欧関係発展の促進に貢献するものと信じている。

 現在、欧州情勢には深刻で複雑な変化が起こりつつある。我々は、欧州一体化が歴史の発展の流れに順応し、欧州の繁栄と安定が世界平和の発展の大勢に役立つとみなしており、欧州には課題を克服する知恵と能力があると信じている。このプロセスにおいて、中国は欧州が信頼できるパートナーであると言えるだろう。

 中国と欧州連合(EU)は、世界で2つの重要な力だ。現在、中欧の全面的戦略パートナーシップの発展は日増しに成熟し且つ深くなり、平和、成長、改革、文明といった四大パートナーシップが全面的に推進され、中欧の共同投資ファンド、相互接続などの五大プラットフォームの建設が積極的な進展を得ている。中欧双方はいずれも構造改革を推進し、経済社会の発展を促進している。双方がそれぞれの発展戦略を連結し、利益の融合を強化することは、中欧の共同成長の促進にとって重要な意義がある。中欧双方は開放と包容の共同理念を堅持し、世界平和と繁栄を促進するために、新たな貢献を行わねばならない。

 中国・フィンランドの両国人民は手を携えて協力し、各国の人民とともに、人類がより幸せで素晴らしい明日を創りだせるよう努めるべきだ!

 

(新華社より)

 

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