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東京築地市場の移転問題、スキャンダル続出で人々の神経を逆なで
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2017-04-04 12:53:00 | チャイナネット | 編集: 吴寒冰

 「東京の台所」とも呼ばれる築地市場は日本の人々にとって、単なる海鮮市場ではなく、東京の何世代にもわたる記憶を背負った場所と言える。その築地市場の移転問題をめぐって最近、メディアの報道が続いている。東京都の新旧知事は激しく対決し、地下水汚染問題と土地取引のスキャンダルが次から次へと明らかとなり、日本の人々の神経を逆なでし続けている。

スキャンダル続発 頓挫した豊洲市場移転計画

1935年に設立された築地市場は交通も便利で、「東京の台所」と呼ばれてきた。日本の高度経済成長期、東京の人口は膨脹し、市場取引量は急速に増加し、市場付近では交通渋滞が起こり、場内の木造建築は頻繁に家事を起こし、食品衛生などの問題も市民の批判の的となった。1990年代には、市場の整理と刷新がはかられたが、挫折を余儀なくされた。2001年、築地市場の関連団体の困難な決定を経て、豊洲市場への移転が最終決定された。2016年11月7日とされた移転時間は、東京都庁と築地市場が協議して共同で决定した。

2016年8月31日、東京都の小池百合子新知事は、築地市場の移転計画の延期を宣言した。小池知事は、(1)安全リスクがある、(2)巨額の移転費用が不透明である、(3)情報公開が不十分である――との3つの原因を上げた。。移転計画の延期は、環状2号線の建設工事にも影響を与えている。この道路は、2020年の東京夏季オリンピック・パラリンピック大会の前に開通し、新橋から晴海の選手村、有明アリーナ区間の輸送任務を担うことになっている。

移転の遅延で最も大きな被害を受けているのは、築地市場の店舗にほかならない。築地市場協会の伊藤裕康会長によると、豊洲新市場の開業を迎えるため、店舗はすでに、総額200億円を超える経費を投入し、大型冷蔵設備の購入や配管・配線などの工事に使っている。市場の移転直前になって異変が起こり、新市場を空けておかなければならなくなるとは予想されていなかった。

小池知事は、築地市場を最終的に豊洲市場に移転するかは、2017年の夏に総合的に判断するとしている。

民衆の不安 土壤と水質の深刻な問題が発覚

移転開始の決定後、人々が最も心配したのは、市場の移転先の土壤と水質の問題だった。市場移転先は、東京ガスの工場の跡地であり、2008年には、ベンゼンその他の有害物質が土壌から検出され、濃度は標凖値の4万3千倍に達した。専門家は当時、豊洲市場の用地の地下2メートル以内の土壤を取り替え、2.5メートルの盛り土をすることを提案した。

小池知事は就任後、まもなく移転となる新旧市場を視察し、2009年2月に決められた4316億円の総工費が36%高い5884億円にふくらんでいたことを発見した。延期を宣言した後、小池知事はさらに、豊洲の主要建築物の地盤で土壤の取り替えと盛り土が行われていなかったことを発見した。だが東京都の公式サイトには、地盤の土壤はすでに取り替えられ、2.5メートルの盛り土が行われたと書かれていた。調査によると、東京都庁は、盛り土案を採用せず、地下空洞案を勝手に採用していた。豊洲プロジェクトは、地下空洞の図面をもとに工事されていた。

その後の豊洲の地下水質調査で、関連部門は、ベンゼンや水銀などの有害物質が基準を超えていることを相次いで発見した。小池知事は3月24日に開いた記者会見で、築地市場の豊洲市場への移転の安全性のため、中西充・副知事を責任者とする「市場問題戦略本部」を設立することを発表した。同組織の結論は、築地市場を移転すべきかの根拠となる。

共同通信によると、東京都議会のある議員は、地下水の問題のために食品の安全を保証できないとして、築地市場の移転の申請を取り下げることを要求した。

豊洲の環境の安全性に対する疑いは現在、築地市場の店舗の間で広まっている。世論の分析によると、東京都庁が豊洲が安全だと最終的に宣言しても、移転問題はすでに、消費者に負の印象を与えており、同市場の販売にも影響することとなる。築地市場は移転するにせよしないにせよ、人々の憤りを収めるのはなかなか難しそうだ。

 

(チャイナネット)

 

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新華網日本語

東京築地市場の移転問題、スキャンダル続出で人々の神経を逆なで

新華網日本語 2017-04-04 12:53:00

 「東京の台所」とも呼ばれる築地市場は日本の人々にとって、単なる海鮮市場ではなく、東京の何世代にもわたる記憶を背負った場所と言える。その築地市場の移転問題をめぐって最近、メディアの報道が続いている。東京都の新旧知事は激しく対決し、地下水汚染問題と土地取引のスキャンダルが次から次へと明らかとなり、日本の人々の神経を逆なでし続けている。

スキャンダル続発 頓挫した豊洲市場移転計画

1935年に設立された築地市場は交通も便利で、「東京の台所」と呼ばれてきた。日本の高度経済成長期、東京の人口は膨脹し、市場取引量は急速に増加し、市場付近では交通渋滞が起こり、場内の木造建築は頻繁に家事を起こし、食品衛生などの問題も市民の批判の的となった。1990年代には、市場の整理と刷新がはかられたが、挫折を余儀なくされた。2001年、築地市場の関連団体の困難な決定を経て、豊洲市場への移転が最終決定された。2016年11月7日とされた移転時間は、東京都庁と築地市場が協議して共同で决定した。

2016年8月31日、東京都の小池百合子新知事は、築地市場の移転計画の延期を宣言した。小池知事は、(1)安全リスクがある、(2)巨額の移転費用が不透明である、(3)情報公開が不十分である――との3つの原因を上げた。。移転計画の延期は、環状2号線の建設工事にも影響を与えている。この道路は、2020年の東京夏季オリンピック・パラリンピック大会の前に開通し、新橋から晴海の選手村、有明アリーナ区間の輸送任務を担うことになっている。

移転の遅延で最も大きな被害を受けているのは、築地市場の店舗にほかならない。築地市場協会の伊藤裕康会長によると、豊洲新市場の開業を迎えるため、店舗はすでに、総額200億円を超える経費を投入し、大型冷蔵設備の購入や配管・配線などの工事に使っている。市場の移転直前になって異変が起こり、新市場を空けておかなければならなくなるとは予想されていなかった。

小池知事は、築地市場を最終的に豊洲市場に移転するかは、2017年の夏に総合的に判断するとしている。

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移転開始の決定後、人々が最も心配したのは、市場の移転先の土壤と水質の問題だった。市場移転先は、東京ガスの工場の跡地であり、2008年には、ベンゼンその他の有害物質が土壌から検出され、濃度は標凖値の4万3千倍に達した。専門家は当時、豊洲市場の用地の地下2メートル以内の土壤を取り替え、2.5メートルの盛り土をすることを提案した。

小池知事は就任後、まもなく移転となる新旧市場を視察し、2009年2月に決められた4316億円の総工費が36%高い5884億円にふくらんでいたことを発見した。延期を宣言した後、小池知事はさらに、豊洲の主要建築物の地盤で土壤の取り替えと盛り土が行われていなかったことを発見した。だが東京都の公式サイトには、地盤の土壤はすでに取り替えられ、2.5メートルの盛り土が行われたと書かれていた。調査によると、東京都庁は、盛り土案を採用せず、地下空洞案を勝手に採用していた。豊洲プロジェクトは、地下空洞の図面をもとに工事されていた。

その後の豊洲の地下水質調査で、関連部門は、ベンゼンや水銀などの有害物質が基準を超えていることを相次いで発見した。小池知事は3月24日に開いた記者会見で、築地市場の豊洲市場への移転の安全性のため、中西充・副知事を責任者とする「市場問題戦略本部」を設立することを発表した。同組織の結論は、築地市場を移転すべきかの根拠となる。

共同通信によると、東京都議会のある議員は、地下水の問題のために食品の安全を保証できないとして、築地市場の移転の申請を取り下げることを要求した。

豊洲の環境の安全性に対する疑いは現在、築地市場の店舗の間で広まっている。世論の分析によると、東京都庁が豊洲が安全だと最終的に宣言しても、移転問題はすでに、消費者に負の印象を与えており、同市場の販売にも影響することとなる。築地市場は移転するにせよしないにせよ、人々の憤りを収めるのはなかなか難しそうだ。

 

(チャイナネット)

 

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