新華網北京3月6日(記者/劉秀玲)このほど、日本の福島原発事故の除染事業に絡んだ汚職事件が初めて明るみになった。
日本の警視庁は2日、南相馬市の福島環境再生事務所職員、鈴木雄二容疑者を収賄の容疑で逮捕した。また、贈賄の疑いで、富山県高岡市の土木建築会社、大開工業元社長の小杉幹雄容疑者を逮捕した。鈴木容疑者は56歳で、2015年に環境省に任期付き職員として採用され、福島で除染工事の管理監督を担当していた。小杉容疑者は63歳で、経営する大開工業で主に道路と堤防の修繕を行っていた。
福島県警の調べでは、2015年9月から2016年6月にかけて、大開工業は鈴木容疑者に富山県への旅行を含めた接待を繰り返していた。鈴木容疑者のこの期間の交通、宿泊、飲食代約20万円はすべて大開工業が負担した。鈴木容疑者はその見返りとして、工事の発注時に大開工業が下請けに参入できるように便宜を図ったと見られる。大開工業は最終的に福島県浪江町の約2,000万円の除染事業プロジェクトを受注した。
調査によると、小杉容疑者は知人を通じて、鈴木容疑者に意図的に接近し、接待を行っていた。容疑者は2人とも警察の調べに対して容疑を認めている。
今年3月11日に東日本大震災6周年を迎える。ある環境省の高官は共同通信社の取材に対し「最も悪い時機に」スキャンダルが発覚したと語った。
日本の経済産業省は2016年12月、福島原発事故の汚染処理経費は4兆円に上ると概算した。前回の推計2兆5千億円と比較して、1兆5千億円、大幅に増加した。この超大規模プロジェクトに日本国内の大中小企業の参入を引き起こしたが、『日本経済新聞』は贈収賄などの汚職行為がその中に「横行している」と報じた。福島県以外の地域の関係者と福島県外の企業が緊密に関係し、今回のスキャンダルによってその裏取引が浮き彫りになった。人が知らないところで、こういった汚職が普遍的に起こっている可能性が高いと言える。
(新華社より)
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