国際連合世界観光機関(WTO)のデータをみると、12年以降、中国は何年も続けて世界一の海外旅行消費国になっており、世界の観光収入に対する貢献度は年平均13%を超える。15年は海外旅行者数(のべ)と海外観光支出で世界一となり、前年比25%増加した。2008年の世界金融危機発生以降、中国人の海外旅行と海外投資は世界経済の復興を牽引する役割を果たしている。
▽中国人観光客は旅行先にメリット
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)が昨年発表した経済分析報告では、オセアニア経済の発展は観光産業の隆盛によるところが大きく、中国は海外からオセアニアを訪れる観光客が最も多い国だ。調査によると、14年の第1~3四半期(1~9月)には、中国人観光客が前年同期比10%増加して、73万6千人に達した。海外からの観光客の観光消費額をみると、中国人観光客が最も多く、全体の18%を占め、英国の12%や日本の5%を大きく上回った。データから、中国人観光客のオセアニア旅行では一人あたり平均消費額が5416オーストラリアドル(1オーストラリアドルは約80.2円)に達したことがわかるという。
また同報告は、航空産業がますます便利さを提供するようになっていること、オセアニアで査証(ビザ)の発給要件が一層緩和されたことも、中国人の海外旅行熱をあおっていると指摘する。データによれば、14年には1億700万人の中国人が海外旅行を選択した。オックスフォード・エコノミクスがさきに発表した報告によれば、今後10年間、中国人観光客は年5.1%のペースで増加するという。
中国人の海外観光市場を引き寄せるため、海外旅行先となる各国は査証に関してよりよい条件を提供できるようさまざまな努力をしている。この2年間だけでも、14年には米国が中国人を対象としたビザの有効期間を10年に延長し、15年には日本が中国人向けマルチビザの発給をスタートした。
(人民網日本語版)
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