米国の起業家、億万長者のイーロン・マスク氏は27日、「火星移住計画」を発表した。この地球から2億2500万キロ離れた惑星に、自給自足が可能な人類の都市を建設するというのだ。
マスク氏はメキシコ、グアダラハラで行われた国際宇宙学会で、人類を複数の惑星で暮らす種にしたいと述べた。こうすることで、人類文明をより長く維持できるからだ。この目標を実現する最良の手段は、火星に新たな居住地を作ることだ。
マスク氏は、衛星打ち上げなどの宇宙事業を手がけるスペースXのCEOだ。マスク氏は、同社がすでに「火星計画」の準備を始めていると述べた。「数日前にロケットエンジン・ラプターの燃焼試験を行ったばかりだ。これにより人類を木星の衛星、さらにはより遠い星に送り届けることができる」
スペースXは2018年に無人宇宙船「レッド・ドラゴン」を打ち上げ、火星表面で着陸や上陸などの試験を実施する予定だ。
マスク氏は、2024年に人類の火星移住を実現したいと述べた。宇宙船の定員は100-200人、飛行時間は6-9カ月。宇宙船は定期的に地球に帰還する。
マスク氏はさらに火星移住の希望者100万人を集めようとしている。しかし火星への旅は危険が多く、スペースXと契約を交わした人が生き残れるとは限らない。「死の備えをしなければならない」
マスク氏は火星移住のチケット料金を、誰でも支払える10万ドルに下げたいとしている。
しかしジョージワシントン大学宇宙政策研究所のジョン M. ログスドン元所長は、マスク氏が2025年に目標を実現できないと判断している。「最も重要なのは経費だ。この計画には数百、さらには数千億ドルが必要だが、スペースXにそれほどの余裕はない」
中国系米国人の元宇宙飛行士である焦立中氏は、極めて困難な任務だが、マスク氏が目標を実現する可能性はあると判断した。マスク氏が技術・運営の多くの専門家を集めており、スペースXが商業衛星の打ち上げで多くの収入を得ることができるからだ。
(チャイナネット)
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