食物によるアレルギー症状の発症率が年々上昇しており、世界的にも注目されている。欧米で最もアレルギー症状を起こしやすいのは、ナッツ、ピーナッツ、魚介類、米国で最大のアレルギー源となっている食物はピーナッツで、日韓では蕎麦と小麦、シンガポールはツバメの巣だという。北京日報が伝えた。
では中国人のアレルギーには、どのような誘因があるだろうか。北京協和病院は先ごろ中国のアレルギー誘因に関する研究結果を発表した。それによるとアレルギーの原因の7割以上が食物で、なかでも小麦が最も多いということだ。
全国的なアレルギー症状診療センターである同病院は、患者907人の1952回のアレルギー症状の研究を行い、世界で初めて中国のアレルギー誘因のランキングと、各年齢層の分布の特徴を発表した。これにより世界的なアレルギー誘因の研究における「中国の空白」を埋めた。
全体的に見ると、アレルギーを引き起こす原因のうち、食物が77%を占めている。うち小麦が全体の37%を占め、最大の原因となっている。果物・野菜は2位で20%、豆類・ピーナッツは7%、ナッツ・種子類は5%。専門家によると、最もアレルギー症状を起こしやすい果物は桃で、ナッツの中で最も起こしやすいのはカシューナッツ。症状の程度を見ると、57%の重度アレルギー症状は小麦が原因で生じており、果物・野菜によるアレルギー症状は軽度・中度となっている。
同病院アレルギー科の尹佳主任によると、成人による深刻なアレルギー症状の発症率は児童を上回る。深刻なアレルギー症状の68%が18−50歳で発症しており、年齢層によりアレルギー症状の最大の原因が異なる。0−3歳の乳幼児の62%は牛乳、4−9歳の児童は果物・野菜により症状を起こす。10歳以降の若者と成人では、小麦によるアレルギー症状が首位となり、年齢が上がるにつれてその割合が高くなる。例えば10−17歳ならば20%だが、18−50歳ならば42%となっている。
(人民網日本語版)
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