日本では現在、「多死社会(たししゃかい)」という言葉に注目が集まっている。少子高齢化の影響から、日本は現在、死亡者数が多くなり、 人口が急激に減少する社会形態へと突入している。この課題を処理するメカニズムや解決策を見つけることが、日本にとっては急務となっている。中国網が報じた。
厚生労働省によると、日本の2015年の死亡者数は130万人を突破し、2039年にはその数が167万人に達すると予想されている。
人口が減少している日本がなぜ多死社会に?
多死社会とは、高齢化社会の次に訪れるであろうと想定されている社会形態で、人口の大部分を占めている高齢者が、平均寿命などといった死亡する可能性の高い年齢に達すると次々と死亡していき、人口減少を引き起こす時期を指す。
通常、死亡率が変わらず、合計特殊出生率が上昇すると、人口が減少せずに増えていく。合計特殊出生率の指数が2を維持できれば、人口を安定させることができるが、1975年以降、日本の合計特殊出生率は常に2以下で、05年には過去最低の1.26を記録した。
15年10月1日の時点で、日本の65歳以上の高齢者が人口に占める割合は26%で、60年には、その割合が39.9%と、2.5人に1人は高齢者になると予測されている。