ファンらにメイクの仕方を伝授する張麗潔さん
「これを購入するなら注文して」、「このアイブロウはあなたに合うと思う」。寧波市柴橋鎮の自宅で、張麗潔さんは様々なメイク道具を手に持ち、携帯電話の前でファンとコミュニケーションを取っている。ファンにとって、張麗潔さんは可愛くて笑顔が優しい「キャスター」である。
2012年9月、20歳だった張麗潔さんは故郷を離れ、韓国のソウルに語学留学した。2年後に寧波市に戻った彼女は、言語学習機関の韓国語教員になった。「当時の月収はわずか3000元だった。学生は自分より年上の人ばかりで、自分の方が学生のような感覚に耐えられなかった。その結果、緊張し、学生からしょっちゅう慰められていた」と振り返る。彼女は半年後にソウルに戻り、メイク学校で知識を学び、スキンケアとメイクを専門に学ぶことを決めた。
張麗潔さんはウィンドウショッピングが好きで、クラスメートや友人から化粧品の代行販売をよく受けた。その後、注文が増え、代行販売を本格的にやるようになり、今年1月に本格的に業務を開始した。初めは「微博」や「Wechat」で注文を受けていたが、5月にあるネット中継サイトに出会い、中継という形で商品をPRすることを試みた。
ほかの女性キャスターと異なり、張麗潔さんはソウルの大手ブランド化粧品売り場から中継するなどし、実際の風景でショッピング好きの女性の心をつかんだ。さらに、メイク学校で学んだ知識を強みにし、彼女は化粧教室を開設し、ファンに向けて化粧の仕方を中継し、ファンの数を増やしていった。
やや内向的な性格の張麗潔さんだが、中継中は別人になったようで、お茶目で可愛らしく、言葉にもユーモアがある。そうでなければ、ファンは退屈に感じてしまう。代行販売を始めてから、ソウルでのショッピングは以前ほど楽ではなくなった。中継しながらファンが欲しい化粧品を買い、毎回一番大きいスーツケースいっぱいに商品を詰め込み、買い付けに十数時間かかる。
購入した化粧品の多くはソウルから寧波市の実家に郵送した後、父親がそれぞれの送り先に送る。毎日、少ない時で30～40点、多い時だと70～80点を郵送する。張麗潔さんは数カ月に一度帰省するが、その時は大きなスーツケース2つ分の商品を持って帰る。
帰宅後もやることはたくさんあり、中継、郵送伝票の記入、ユーザーへの確認などをし、夜中2～3時頃にようやくベッドに入る。食事も不規則だが、注文を受けた商品がまだ残っている。母親の張秀琴さんは忙しい娘の姿に心を痛めており、代行販売をやめて数十年経営してきた実家の宝石ビジネスを手伝って欲しいと思っているが、張麗潔さんは母親のアドバイスを聞き入れない。
彼女は、「疲れるけど大変だとは思わない。このような生活を楽しんでいる」と話す。
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