新華網リオデジャネイロ8月15日(新华社記者/蘇斌、張寒)今回、馬龍は二度と卓球台に上がって情熱的に勝利を祝おうとはしなかった。無数の選手が夢に見るオリンピック金メダルを獲った後、馬龍が取った祝いのアクションは、ただとても簡単に手で作ったハート型を自分にささげただけで、その後張継科を呼び、共に中国国旗を持って観客にあいさつした。中国男子卓球チームのリーダーとしての彼は、今では実に成熟したのだ。
2006年の世界卓球選手権ブレーメン大会では、馬龍は中国チームに付き従って世界卓球選手権団体戦で優勝し、これが馬龍の最初の世界チャンピオンとなった。2016年のリオデジャネイロオリンピックでは、オリンピック男子シングルの金メダルを獲ったことにより、世界卓球界の5番目の男子の「グランドスラム(Grand Slam)」の獲得者となった。
10年の間に、馬龍は若い選手から主力選手への乗り越えを完成させた。十年一剣を磨く(十年かけて何かを成し遂げるの意)と言われるが、リオデジャネイロで、馬龍はついに「宝剣がひとりでに鞘走る」の一刻が来るのを待つこととなった。
馬龍にとって、2015年は真の意味で花が開く(輝く)一年だった。彼はこの一年間に世界卓球選手権、ワールドカップそして ITTF ワールドツアー・グランドファイナルという3つの重要な試合で相次いでチャンピオンを獲得し、獲得し得る全ての栄誉をほぼ一通り獲得した。あの頃の彼は、すでにリオデジャネイロオリンピックに眼差しを向けていた
馬龍の最大の特徴は安定性で、試合中相手に隙を見せないこともコーチ陣が彼に対し最も安心していられるところだという。
リオデジャネイロオリンピックでは、「科龍(張継科と馬龍)の大戦」がオリンピックの決勝戦で遭遇するため、この試合に対する外部の期待は推して知るべしであろう。意外なことに、試合は予想したような激しいものではなく、第1セットの場面でやや膠着した以外、他の数セットでは馬龍の「一人舞い」となった。
今回の馬龍は、我々の印象の中のおなじみの内向的な性格に再び戻ったようだ。「グランドスラム」の快挙を成し遂げたばかりだが、馬龍はやはり敵でもあり友でもある張継科の自分への激励の役割に絶えず触れている。
この金メダルの味を充分にかみしめることが出来ないで、すぐ馬龍は2人のチームメイトと団体戦に転戦し、最高の栄誉をめがけて突撃していく。馬龍が一人で作り出した「龍の時代」において、実は彼は独りぼっちではないのだ。
(新華社より)
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