調査会社「Kantar Worldpanel ComTech」が先ほど発表した報告書によると、アップルのiOSの中国市場におけるシェアは、第2四半期に前年同期より1.8ポイント低下の17.9%に落ち、ファーウェイとシャオミを下回った。ファーウェイは25.7%、シャオミは18.5%。これは主に、iPhone SEの出荷台数が目標に達しなかったためだ。iPhone SEが、第2四半期の中国市場の販売量に占める割合は2.5%のみだった。
業界関係者は記者に対して、「中国には一連の地場スマホメーカーがあり、その製品も高い競争力を持つ。アップルはもはや一強ではなくなっており、国内スマホメーカーが猛追している。国内スマホ市場の競争は白熱化しており、マタイ効果が強まることになる。製品の魅力が低下し、革新的な内容が減る。アンドロイドデバイスとOSの改善・アップグレードにより、アップルとのユーザー体験の差が縮小を続けている」と述べた。
しかしまったく異なる観点を持つアナリストもいる。「アンドロイドが進化することは否定できないが、スペックがどれほど最高級であっても、ソフトの分散化が深刻だ。体験で依然としてiOSに大きく劣り、iOSのようなきめ細やかな感覚がない」
アップルは9月、新型iPhone 7を発売する。しかしこの新製品が中国市場での運命を覆すことができるかは未知数だ。新製品は革新的な内容が依然として不足しており、デザインも昨年のiPhone 6sと大差がない。ワイヤレス充電、デュアルレンズカメラ、メモリ容量といった競合他社が昔から持つ機能だけでは、消費者の買い替えの意欲を刺激できそうにない。
大中華区で業績低迷
アップルは7月末に最新の決算を発表した。売上は好調だったとはいえず、前年同期の496億500万ドルから423億5800万ドルに大きく下げた。中国市場では国産スマホメーカーから強い圧力を受け、大中華区の第3四半期の売上は、前年同期の132億3000万ドルから33%減の88億4800万ドルとなり、下げ幅が最も大きな地域となった。
しかしクックCEOは中国市場の懸念について「当社は革新に取り組み、現地のユーザーに最も優秀なスマホを提供しなければならない」と述べるに留まった。クックCEOは電話会議で「当社がこれを実現できれば、中国で優れた業績を収められるはずだ」と話した。
(チャイナネット)
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