外務省の洪磊報道官は4日、北京で行われた定例記者会見で、「中国の南海における主権と権益は、不法裁決に影響されることはない」と明らかにしました。
洪報道官は、「フィリピンが一方的に申し立てた仲裁裁判所は、本件への管轄権をもたない。国際仲裁裁判所が下す裁決は、権力の濫用であり、法的効力はない。中国の南海における領土主権と関連する権利は歴代の中国政府が堅持しているものであり、長きにわたる歴史の中で形成されたものだ。これには充分な歴史的、法的根拠があり、不法裁決に影響されることはない」と強調しました。
ロイター通信の報道したところでは、中国が南海問題における「九段線」の主張は、係争のある数百の島嶼と豊富な漁場と石油 天然ガス田をカバーするもので、南海仲裁案におけるフィリピン側の代表弁護士ポール ライクラー氏は、北京側に対する裁決は、「中国がこうした主張を提起するあらゆる法的根拠をも剥奪するものになる」としましたが、洪報道官はこれに対し、「ライクラー氏はフィリピン側の弁護士なので、フィリピン側の考えを知っていること自体に何もおかしなことはない。しかし、結果が出る前から裁決がどう書かれるかを知っており、しかも、その書き方が彼の考えに沿ったものとなることを知っているような言い方はおかしなものだ。ライクラー氏の言説は、いわゆる仲裁裁判所は一部勢力の代弁者に過ぎないことを証明しており、アキノ政権が申し立てた仲裁は、南沙諸島の関連島嶼の主権問題や線引き問題とかかわるものであることを改めて物語るものであり、アキノ政権が3年あまりの時間をかけて作り出した嘘を暴くものだ」と述べました。(白、む)
(中国国際放送局)
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