それから、フィリピンが申し立てた仲裁は、自国を孤立化させるだけだ。フィリピンは国際社会と輿論から同情され、いじめられっ子の泣きっ面で国際社会の前に出て、国際裁判所から有利な裁決を得ることを目的に、当初この仲裁を申し立てた。ところがこれはただの「自縄自縛」だった。南中国海の紛争の経緯ははっきりしており、中国は反論できない歴史的 法的根拠を持つ。中国の正義の立場は約60カ国から支持を集めている。これは中国の「道を得れば助けを得る」という古いことわざを十分に裏付けており、今後さらに多くの国と交際組織が中国の正義の立場を支持することだろう。そのため中国の南中国海の係争に対する立場は、物事の本来の理非曲直に基づく正確かつ合理的 合法的な立場である。国際社会からさらなる支持を勝ち取ることは、当然の結果である。一方でフィリピンなどの国は、仲裁を利用し中国に不利な、間違った国際裁判所の裁決を受け入れるよう迫っている。これは完全に私利目的の「陰謀」であり、一時的に快感を得られるかもしれないが、これが長続きすることはない。ただの一人舞台であり、和する者はごくわずかだ。
さらにフィリピンが申し立てた仲裁は、自国に実質的な利益をもたらさない。国際裁判所が最終的にどのような裁決を下しても、フィリピンは期待する実質的な結果と収穫を手にできない。南中国海の紛争が、そもそも多国間で解決すべき問題ではないからだ。これは解決、徹底的な解決を促さない。それならばどのような裁決が下されようとも無効であり、フィリピンが期待する「収益」を手にすることはできない。
仲裁はアキノ政権が演じた「茶番」にすぎない。この茶番はまもなく終了し、客が去ることになる。フィリピンの新政権は経験と教訓を総括し、従来の方針を見直し、仲裁を推進する間違った行動を停止し、二国間交渉による関連紛争の解決という正確な軌道上に戻るべきだ。(筆者:厖中鵬 中国社会科学院日本研究所副研究員)
(チャイナネット)
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