市場調査会社・ウィッツビューの集計によると、2016年第一四半期(1-3月)、世界の液晶テレビの出荷台数は4832万台だった。2015年第四四半期(10-12月)と比べて20.9%減、前年同期比6.3%減だった。シェアトップ5のうち、1位と2位が韓国勢、3-5位が中国勢となった。業界関係者は、日本の電機メーカーが改革を加速させているのを背景に、日本メーカーのテレビの販売台数は減少の一途をたどり、シェアも低下し、これまで「日韓中」の「三つ巴」だったテレビ業界は、「中韓」の一騎打ちへと変わっていくと予想している。広州日報が伝えた。
韓国が今後も先頭 日本は撤退ムード
ウィッツビューの集計によると、サムスン電子のシェアがトップ。同期1050万台を出荷した。2位はLG電子で出荷台数は710万台。別の調査会社・IHS Technologyが最近発表した世界の液晶テレビブランドトップ10でも、サムスンとLGが、16年全体の出荷量で1位と2位になると予測している。うち、サムスンの予想出荷台数は4810万台と、トップをひた走る。
業界関係者は、サムスンが近年、液晶テレビのシェアでトップの座を維持していることは、ベンダブルテレビなど、新技術を絶えず打ち出しているからと分析している。サムスンのテレビ市場のシェアは80%を超えており、今年は、第2世代量子ドットSUHD テレビも打ち出した。IHS Technologyの予測によると、中国のテレビメーカーの出荷台数が明らかに増加する一方、日本のメーカーは減少する。
トップ10のうち中国メーカーが5席
IHS Technologyの世界の液晶テレビブランドトップ10によると、中国のテレビメーカーの出荷台数も増加しており、16年は順位を大きく上げると見られている。サムスン、LGの韓国勢を除くと、海信、TCL、創維、海爾、長虹の5社が入り、日本のメーカーは初めてトップ5から姿を消している。各メーカーの16年の予想出荷台数を見ると、トップ10だけで全体の72.8%を占めている。うち、TCLは1350万台、創維は1200万台、海爾は700万台、長虹は680万台と予測されている。同5社の出荷台数は計5000万台を超えている。
業界関係者によると、中国のテレビメーカーは、中国の巨大な市場のメリットを頼りに、中国市場で、サムスンとしのぎを削ることになりそうだ。特に、この先数年は、中国のメーカーがコア技術の点で成長すると見られている。例えば、創維が先頭を走るOLED産業がある。また、インターネットが急速に普及しているのを背景に、インターネットメーカーも続々とテレビ業界に参入している。家電関連のコンサルティングを手掛ける奥維雲網の統計によると、16年、テレビ市場には、インターネットメーカー18社が参入しており、その販売台数は1000万台を突破。シェアは21%に達している。