国際連合教育科学文化機関(UNESCO)が発表した報告書「文化貿易のグローバル化:文化消費の変化——2004—13文化的製品 サービスの世界的推移」では、世界161カ国の2004年から2013年にかけての文化的製品の輸出状況を分析しており、中国は2010年の時点ですでに世界最大の文化的製品輸出大国であったという事実を多くの人に知らしめることとなった。同時に、文化的製品の輸出における中国の強みと弱みも露呈され、ジュエリーやプラスチックの装飾品などはその強みの例だが、一方で書籍やデザイン、イノベーション産業製品といった分野の文化的製品の輸出は尚一層の強化が必要であることが伺える。人民日報が伝えた。
最も目を引く映像芸術と工芸品
「中国は2010年にはすでに世界最大の文化的製品輸出大国となっている」。そう語るのはUNESCO統計研究所の文化統計専門家リディア氏。「この勢いが続けば、2013年、中国は引き続き世界一の文化的製品輸出大国の座を維持する。中国の文化的製品の約6割はアジア地域へ輸出されており、全体の63%を占める」と紹介した。
同報告書によると、文化的製品およびサービスは細かく分けて6種類あり、それぞれ文化 自然遺産、演目 慶事、映像芸術 工芸品、書籍 ニュース製品、視聴 インタラクティブメディア製品、デザイン イノベーション産業製品となっている。中国が輸出する文化的製品は主に「映像芸術と工芸品」に集中しており、「最も多いのものが金のジュエリーやその付属アクセサリー(46%)で、次いで彫刻やプラスチックの装飾品(10%)が多い」と前出のリディア氏は紹介する。また、視聴 インタラクティブメディア製品分野は数カ国に独占されており、中国は2004年からその主導的地位を確立、全体の約半分を占めている。中国が大量に輸出している電子ゲームにその主な要因を見出すことができ、米、日、独、英といった国が中国の後ろに並んでいるという。