新華網ワシントン4月11日(記者/林小春)エイズウイルスは変異し易く、且つ根治が難しいという特性を裏付ける証拠がまた一つ増えた。中国とカナダの科学者は7日、米国の雑誌『セルレポート』に掲載した論文でエイズウイルスは現在、幅広く普及する「遺伝子切断」療法に対してもすぐに耐性反応を示すが、この療法を改良すれば継続的にエイズを治療できる可能性が高まると指摘した。
科学者は細菌はウイルスが侵入した後、ウイルスの一部のDNA(デオキシリボ核酸)断片を取得して整合し、ゲノムの中に記憶することを発見した。細菌はウイルスが再び侵入したとき、相応のRNA(リボ核酸)を記憶し、このうちの「位置決め情報」を利用してCasタンパク質複合体の分割を導き、ウイルスが侵入したDNAを破壊する。ここ数年に出現した「遺伝子切断」療法——ゲノム編集技術CRISPRはまさにこの原理を利用している。
一方で、上記の新報告で、研究活動に従事するカナダ、マギル大学の梁臣副教授は、新華社記者に次のように説明した。実験を通じて、エイズウイルスは遺伝子切断を迅速に回避できることが判明した。回避したエイズウイルスのゲノム配列を解析した結果、この種のウイルスはCRISPR技術で識別されるDNAターゲット配列を変化させることがわかった。
研究員は「遺伝子切断」を利用したエイズの治療に対し、2つの改良プランを提示している。第一は複数のエイズウイルスのゲノム上の位置を同時に攻撃し、ウイルスが逃れる難度を高める。第二は、Cas9以外の切断酵素を使用する。
(新華社より)
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