新華網北京3月31日 日本の新安保法が29日から正式に施行された。新安保法の核心的な内容は集団的自衛権の解禁にあり、日本・自衛隊の海外での軍事行動を緩和する見通しだ。日本などアジア諸国の専門家や学者はこれに対し、新安保法の施行が第二次世界大戦後の国際秩序を破壊し、地域の安全と安定を脅かすものとみなしている。
日本の政治評論家、本澤二郎氏は、新安保法は歴史を直視しないばかりか、戦後70年の日本の歴史を逆行させており、これが日本の軍事拡張につながるだろうと指摘する。
日本・法学館憲法研究所の伊藤真所長は次のような見方を示している。新安保法が違憲であるという本質は一向に変わっていない。安保法廃止を求める関連の活動が引き続き展開され、4月下旬には600人以上の弁護士が共同で新安保法の違憲性を問う訴訟を起こす予定だ。
タイ・法政大学プリーディー・パノムヨン国際学部の楊保筠教授は、安保法の施行が日本が右翼勢力による平和憲法改正を実現させる企てのために伏線を張り、地域の安全情勢に新たな変数を生じさせたことは、地域の安定にマイナスの影響を及ぼすだろうと語っている。
シンガポール国立大学東アジア研究所の曾蕙逸副研究員は次のような見方を示している。日本の新安保法案は地域の安全保障環境全体を更に予測不可能にさせ、朝鮮半島情勢もこれにより不確実性が増している。集団的自衛権の解禁後、日本が他国の軍事事務に過度に介入すれば、自ら災いを招くことになるだろう。
インドネシアASEAN南洋基金会のバンバン・スルヨノ会長は、新安保法は日本に真の意味での平安をもたらすことはできず、その中には海外への武力行使に対する日本のうごめく野心を深く秘めており、日本を再び戦争の中に引きずり込む恐れがあると述べている。
韓国・誠信女子大学国際政治学科の金烈洙教授は、日本の新安保法案の施行は日本が軍事国家へと向かう第一歩だと見て取れ、日本の軍事活動範囲が従来の日本周辺から全世界に拡大したことを意味しているとの見方を示した。(参加記者:劉秀玲、馬玉潔、陳家宝、劉升基、鄭世波)
(新華社より)
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