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弱まる世界経済と金融市場、中国経済の強さを目立たせる
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2016-02-18 07:54:58 | チャイナネット | 編集: 王珊寧

  「申年は波乱のスタートとなった。世界経済、特に各国の株式市況が急速に悪化。我が国の経済にとっても大きなチャレンジになり、不確定要素が増している。今の中国経済はすでに世界経済と深く融合している--」。申年春節明けの国務院常務会議で、李克強総理はこう指摘した。

  中国銀行国際金融研究所の宗良・副所長は16日、『証券日報』の取材に対し、「足元で世界経済は緩やかな成長にとどまり、先進国の経済情勢は総じて振るわない。米国経済の回復ペースは予想より遅い。日本の景気浮揚策も効果を上げていない。欧州市場をみても、銀行システムのリスクが解消に至らず、経済情勢は良好とは言えない。さらに、新興国の経済成長も減速している」と指摘した。

  世界経済の下押し圧力が増すなか、国際通貨基金(IMF)や欧州委員会はそろって経済成長率予測を下方修正。IMFはこのほど、向こう2年の経済成長見通しを引き下げたうえ、重要な課題を適切に処理できなければ、金融危機からの回復基調が途絶える恐れもあると警告した。これを受け、世界経済の健全性を懸念する声が高まっている。今回の改定でIMFは16年と17年の経済成長見通しをともに0.2ポイント下方修正し、世界経済の下振れリスクを指摘している。

  これについて宗良氏は、「世界経済の下押し圧力が高まり、世界貿易の伸びが鈍化。これによって中国の輸出を取り巻く外部環境が悪化している」との見方を示した。

  中国海関総署(税関)が発表した最新の統計によると、中国の16年1月の貿易総額(人民元建て)は前年同期比9.8%減の1兆8800億元。うち輸出は6.6%減の1兆1400億元、輸入は14.4%減の7375億4000万元。貿易黒字は4062億元と、前年同期を12.2%上回った。

  海関総署の分析によれば、中国の対EU、米国、日本、東南アジア諸国連合(アセアン)貿易額がそろって縮小。うち最大の貿易相手であるEUとの貿易額は9.9%減の2903億3000万元。このほか、◇対米貿易額は9.9%減の2698億9000万元、◇対アセアン貿易額は10.8%減の2342億5000万元、◇対日貿易額は6%減の1315億4000万元--。総じてみれば、1月の貿易額の大幅減は軟調な外需を示している。

  宗良氏は、世界経済が低位で推移しているのに加え、米国が昨年末に利上げに踏み切ったことも影響していると分析。利上げは予想ほどの効果が得られず、さらに量的緩和に依存してきた世界経済に異変をもたらした。世界の金融市場に衝撃を与え、各国の株式市場が下落。これもやがて米国の景気回復に水を差す。「世界経済や金融市場が弱まっているが、それでかえって全体的に良好な状態を維持している中国経済の強さを目立たせている」と指摘した。

  

  (チャイナネット)

 

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新華網日本語

弱まる世界経済と金融市場、中国経済の強さを目立たせる

新華網日本語 2016-02-18 07:54:58

  「申年は波乱のスタートとなった。世界経済、特に各国の株式市況が急速に悪化。我が国の経済にとっても大きなチャレンジになり、不確定要素が増している。今の中国経済はすでに世界経済と深く融合している--」。申年春節明けの国務院常務会議で、李克強総理はこう指摘した。

  中国銀行国際金融研究所の宗良・副所長は16日、『証券日報』の取材に対し、「足元で世界経済は緩やかな成長にとどまり、先進国の経済情勢は総じて振るわない。米国経済の回復ペースは予想より遅い。日本の景気浮揚策も効果を上げていない。欧州市場をみても、銀行システムのリスクが解消に至らず、経済情勢は良好とは言えない。さらに、新興国の経済成長も減速している」と指摘した。

  世界経済の下押し圧力が増すなか、国際通貨基金(IMF)や欧州委員会はそろって経済成長率予測を下方修正。IMFはこのほど、向こう2年の経済成長見通しを引き下げたうえ、重要な課題を適切に処理できなければ、金融危機からの回復基調が途絶える恐れもあると警告した。これを受け、世界経済の健全性を懸念する声が高まっている。今回の改定でIMFは16年と17年の経済成長見通しをともに0.2ポイント下方修正し、世界経済の下振れリスクを指摘している。

  これについて宗良氏は、「世界経済の下押し圧力が高まり、世界貿易の伸びが鈍化。これによって中国の輸出を取り巻く外部環境が悪化している」との見方を示した。

  中国海関総署(税関)が発表した最新の統計によると、中国の16年1月の貿易総額(人民元建て)は前年同期比9.8%減の1兆8800億元。うち輸出は6.6%減の1兆1400億元、輸入は14.4%減の7375億4000万元。貿易黒字は4062億元と、前年同期を12.2%上回った。

  海関総署の分析によれば、中国の対EU、米国、日本、東南アジア諸国連合(アセアン)貿易額がそろって縮小。うち最大の貿易相手であるEUとの貿易額は9.9%減の2903億3000万元。このほか、◇対米貿易額は9.9%減の2698億9000万元、◇対アセアン貿易額は10.8%減の2342億5000万元、◇対日貿易額は6%減の1315億4000万元--。総じてみれば、1月の貿易額の大幅減は軟調な外需を示している。

  宗良氏は、世界経済が低位で推移しているのに加え、米国が昨年末に利上げに踏み切ったことも影響していると分析。利上げは予想ほどの効果が得られず、さらに量的緩和に依存してきた世界経済に異変をもたらした。世界の金融市場に衝撃を与え、各国の株式市場が下落。これもやがて米国の景気回復に水を差す。「世界経済や金融市場が弱まっているが、それでかえって全体的に良好な状態を維持している中国経済の強さを目立たせている」と指摘した。

  

  (チャイナネット)

 

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