米国が韓国にミサイル防衛システムTHAADを配備する可能性があるという情報は、中国やロシアなどに深刻な懸念を抱かせている。日本メディアの最新の情報によると、防衛省もTHAADの導入を検討しており、自国のアップグレード後のミサイル防衛システムと合わせ3段構えの態勢を整え、朝鮮の「ミサイルの脅威」に対処しようとしている。
時事通信社によると、朝鮮が今月7日「長距離ミサイル」を発射すると、日本はミサイル防衛システムの建設を加速し、イージス艦の数を増やすと同時に、搭載される迎撃ミサイルのアップグレードに取り組もうとしている。
海上自衛隊のイージス艦は現在6隻で、うち4隻にSM-3ブロックIAが搭載されている。防衛省は2020年度までにイージス艦を2隻追加し、SM-3ブロックIAをブロック2Aにすることで、防御範囲を拡大しようとしている。
消息筋によると、日本は全国を防衛するために3隻のイージス艦を配備する必要があるが、迎撃ミサイルのアップグレード後は1−2隻のみで十分になる。
防衛省はさらに、米国のTHAAD導入を検討しており、同システムの技術性能と維持費の研究に着手している。
THAADの全称は終末高高度防衛で、大気圏の内外で短距離・中距離ミサイルを迎撃できる、米国の弾道ミサイル防衛システムの重要な構成部分だ。
軍事技術の面から見ると、日本がTHAADの導入を検討するのは、主に国内の2段構えのミサイル防衛システムの不備を補い、より整った3段構えの防衛システムを構築するためだ。
日本の2段構えのミサイル防衛システムのうち、第1段はイージス艦のSM-3で、迎撃高度は100キロ超。第2段は大気圏内低層の迎撃で、地対空ミサイルPAC-3が使用される。迎撃高度は20キロ未満。
第2段の迎撃システムは、第1段のミスに備え設置されている。しかしPAC-3だけでは、弾道ミサイル(朝鮮のノドンなど)を低空で迎撃することはできない。このミサイルは大気圏に再突入する速度が速く、毎秒3−7キロに達するからだ。
THAADは通常、高度20−150キロでミサイルを迎撃する。そのため日本は同システムの上にイージスシステム、下にPAC-3を合わせることで、3段構えの迎撃システムを構築しようとしている。