フィリピンは最近、南中国海で波風を立てている。BBCの18日の報道によると、フィリピンは巨額の資金を投じ南沙諸島で衛星追跡システムを構築し、南中国海上空の民間機を監視しようとしている。中国社会科学院の沿岸部問題専門家の王暁鵬氏は、中国中央テレビの取材に応じた際に、「フィリピンが中国の領土の及ぶ範囲内で衛星追跡システムを構築するのは違法行為だ。この措置は軍事的な目的の方が大きく、フィリピンが不法占拠している南沙諸島の島礁の軍事化を試みようとしている」と指摘した。
比が不法占拠した島礁を軍事化
報道によると、フィリピンは2016年11月より中興島で衛星追跡システムを運用し、南沙諸島の上空を飛行する民間機を追跡する。AFP通信によると、フィリピンは2億ドルを投じ商業飛行のレーダー対応範囲を拡大し、現在の30%から80%にする計画を立てている。中興島の衛星追跡システムは、同計画の一部にすぎない。
フィリピンが巨額の資金を投じ南沙諸島の上空に監視網を形成することには、どのような狙いがあるのだろうか?
王氏は、「南沙諸島は中国固有の領土であり、フィリピンが中国の領土の及ぶ範囲内で衛星追跡システムを構築するのは違法行為だ。フィリピンが民間機の監視のみに用いることは絶対になく、軍事的な目的の方が大きく、不法占拠している南沙諸島の島礁の軍事化を試みようとしている。米国と日本は近年、いわゆる沿岸監視システムを構築している。フィリピンは今回、南中国海の関連エリアで監視システムを構築しようとしているが、これは米日の沿岸監視システムをフィリピン諸島、さらには南沙諸島の関連エリアまで拡大させようとしている可能性が高い」と分析した。
3段階に分かれる比の不法占拠
王氏によると、フィリピンの中国領・南沙諸島の関連する海洋権益への強奪は、3つの段階を踏まえている。第1段階は1960−70年代で、主な目標は島の占拠だった。第2段階は1980−90年代で、主な目標は中国の南中国海における51万平方キロメートルの海域の囲い込みだった。フィリピンは1990年代から今日まで、特に2012年から中国の南中国海に関連する海洋権益の強奪を第3段階に推し進めているが、主な目標は違法な成果の既成事実化だ。フィリピンは今日、違法な移民、軍用・民間用施設の建設、南中国海の油ガス田の開発を通じ、かつ歴史・文化・外交の手段により、違法な成果の既成事実化を試みている。またフィリピンは南中国海問題の国際化を促し、火事場泥棒になろうとしている。
(チャイナネット)
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