ソニー(中国)有限公司消費電視営業本部の謝飆総裁は、今月6~9日(現地時間)に米国ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市コンシューマー エレクトロニクス ショー(CES)の開催期間中に取材に答えた際、「これからの3~5年間が重要な時期で、中国も米国や日本のように成熟した市場になる。ソニーのテレビは中国市場が細分化するチャンスをしっかりとつかまえ、中高級機の分野での競争力保持に努める」と述べた。一財網が伝えた。
2015年以降、中国テレビ市場には複数のインターネット系ブランドが一気に流れ込み、価格競争がますます熾烈になった。このような新しい情勢に直面して、ソニーは同年、中国市場におけるテレビ事業は中高級機へのモデル転換の道を進むことを改めて確認。32インチや40インチクラスの製品ラインを縮小し、60インチ以上の4K液晶テレビの市場シェアを維持し、収益水準をさらに引き上げた。
謝総裁は、「6~7年前の成長途上にあった市場とは異なり、今の中国テレビ市場はすでに高度成長に別れを告げ、競争が繰り広げられる市場へと移り変わった。シェア拡大ばかりを追求すれば損失を招くことになる。中国のマクロ経済の現状とソニー自身の状況を踏まえ、ソニーは戦略的選択を行い、プレミアム市場を、すなわち中高級機市場を選択した。だが高級機だけに特化することはなく、32インチテレビも作り続ける」と述べた。
また謝総裁は、「これからの3~5年間が重要な時期」だとし、「所得水準の向上により、中国も日本や米国のような成熟した市場と同じように、需要が細分化し多様化することになる。これはソニーのテレビにとってチャンスであり課題だ。高級製品を出すのが早すぎれば消費者に受け入れられないし、遅すぎれば市場でのチャンスを失うことになる。ソニーは入門製品以外にも、ステップアップ製品から最高級製品まで幅広くカバーし、中高級機をめぐる細分化された市場チャンスをしっかりとつかまえる」と述べた。
外部では日本企業の衰退論を主張する人もいるが、謝総裁からみれば、「それは最も重要なことではない」という。謝総裁は続けて、「最も重要なことはターゲットとする顧客層の需要に対応できるかどうかだ。1985年以降生まれの消費者はニーズがよりパーソナル化していくとみられるからだ。2015年初めに中国人消費者の海外での大量買い現象が起きたのはなぜかを考えるといい。ソニーの技術的な強みやブランド蓄積の強みを発揮し、中 高レベルの顧客のロイヤリティを高め、ユーザーに認められ、投資家に認められれば、引き続き発展することが可能になる」と述べた。
(人民網日本語版)
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