先発優位の定義は、先行者が革新的な製品に対し独占的地位を占めることで、即ち、先行技術と製品がもたらす持続的な競争優位性を指す。オリジナル性革新と統合革新を強化し、画期的な技術イノベーションを重視してはじめて先発優位を獲得できる。
「第13次五カ年計画」建議は「イノベーションを必ず国家発展の全局の核心的位置に据えなければならない」と強調している。中国共産党第18期中央委員会第5回全体会議で、「5大発展理念」が提起され、「イノベーションの発展」が最優先課題になった。
「後発優位」から「先発優位」という表現の切り換えによって、中国のイノベーション戦略理念に対する重大な調整が明らかになった。イノベーションを中軸にすることは、つまり思想を転換し、発展を目指す道で前方を見据え、先手を打つことが求められる。
先発優位研究の専門家、南京大学の劉志彪教授は次のように説明した。先発優位戦略を展開するためには、中国は今後、技術的に動態を追随するのではなく、自主イノベーションを強調しなければならない。産業は「中国製造」だけではなく、「中国設計」及び「中国創造」を際立たせ、要素の投入において技術イノベーション及び人的資本による駆動により依存する必要がある。優位性の比較は、低コストの価格競争に依存するのではなく、ブランド競合を活用しなければならない。
「第13次五カ年計画」建議は、省エネ・環境保護、バイオ技術、情報技術、インテリジェント製造、ハイエンド設備、新エネルギーなどの新興産業の発展への支援を提起している。企業が基礎性、先端性を備えたイノベーション研究を展開するように支援し、画期的な技術イノベーションを重視する。国家重大科学技術プロジェクトを実施し、イノベーション分野に国家実験室を開設する。
アナリストは「第13次五カ年計画」期間に中国は現行の基盤に加えて、航空エンジン、量子通信、インテリジェント製造及びロボット、深空深海探査、重点新材料、脳科学、精密医療などの国家戦略の方針を体現した重大科学技術プロジェクトを選定し、着手すると予測している。
国家発展改革委員会・対外経済研究所の張燕生所長は、次のように表明した。後発優位の発揮は中国経済の成長を推進する従来型のエネルギーだが、先発優位をより多く発揮することで、経済に新しいエネルギーが注入される。先発優位と後発優位に同時に力を入れることによって、中国経済の長期的な上昇を力を合わせて支えることができる。
(新華網日本語)
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