日本と米国は最近、さまざまな場において同盟関係をアピールしているが、裏では在日米軍の経費問題で不快感が生まれている。日本メディアによると、日本政府は負担する在日米軍の経費の大幅削減を求めたが、米国は在日米軍の拡大を理由に予算追加を主張した。
◇思いやりか、負担の強制か
1960年に発効した「日米地位協定」によると、日本が在日米軍に提供する支援は「施設と土地」のみに限られる。しかし日本経済の発展に伴い、米国は1970年代中頃から日本に圧力をかけ始め、経費面のより多くの支援を求めた。
日本は1978年に初めて支援の拡大に同意し、在日米軍が雇用する日本人従業員の給与を負担した。時の金丸信防衛相は同年6月、国会で同政策について弁解した際に、何度も「思いやり」という言葉を使用した。「思いやり予算」という言葉が、こうして広まった。
日本は「自発的」、「思いやり」と口にしているが、シンガポール華字紙・聯合早報によると、日本政府が毎年米軍に支払う予算の規模は、米軍が策定してから日本政府に伝えているという。日本政府は「承認」という形式により、米軍の予算を認めることがほとんどだ。
日本政府が負担する「思いやり予算」は、1978年以降に急増した。両国は1987年より一連の「特別措置法」を制定し、日本の在日米軍に対するさまざまな支援を明確にした。
日本政府は特別措置法に基づき、在日米軍基地の各種維持費を負担する。これには基地の建設・修理費、訓練移転の費用、軍人宿舎、家族の住宅、騒音対策、汚水処理施設、事務用地、基地内の商業 娯楽などの生活施設の建設費と維持費、基地でサービスを提供する日本人従業員の給与などが含まれる。
現行の特別措置法は2011年に制定され、2016年4月で満期となる。日本政府は2014年度、在日米軍に直接1912億円の費用を支払った。また日本政府は基地の所在地である地方自治体と個人に借地料、基地周辺対策費、在日米軍の再編にかかる費用など、4862億円を支払っている。