中国で10月21日(旧暦9月9日)は、五節句の一つで「重陽節」。中国がこの日を「老年節(敬老の日)」と定めて3年目になる。この日には、高齢者に関心を示し、サポートする様々な活動が中国各地で展開されるほか、天文学専門家によると、中国南方地域なら、りゅうこつ座で最も明るい恒星 カノープス(中国語名 老人星)を探して、高齢者の幸福や長寿、平安などを祈ることもできる。
天津の民俗専門家 由国慶氏によると、「重陽が初めに祭日として登場したのは魏 晋 南北朝時代(220年-589年)。その後、唐の時代(618年-907年)になって初めて、正式に民間の祭日となり、国中の人が、郊外の丘など高い場所へ行き遠くを見たり、菊酒を飲んだり、茱萸(ゴシュユ)の実を入れた袋を肘に下げたりして祝う習慣ができた」。
中国は1989年、旧暦の9月9日を「敬老節」と定め、全国各地で、高齢者に関心を示し、サポートする様々な活動を展開している。そして、2013年7月1日から実施された「高齢者権益保障法」は、この日を「老年節」にすると明確に定めた。
歴史的資料によると、古代から「重陽節」に、カノープスを見る習慣があり、この星を見た人は幸運になるとされてきた。占星術家らは、カノープスの出現は平和の兆しで、この星を見ることが出来ると、中国は平和で繁栄するとしている。
天文学専門家は、「カノープスは南半球では容易に観測できるものの、中国では長江流域および以南の地域でしか見ることはできず、北方地域では見ることができない。また、見える地域であっても、非常に低い南の空で、短時間しか見ることができない」と説明。「10月下旬なら、夜明け前に、晴れていれば見ることができる可能性があり、この星を見つけて自分や高齢の家族の幸福や平安を祈れば」としている。
(人民網日本語版)
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