【新華社ニューヨーク10月12日】国際通貨基金(IMF)が人民元を特別引出権(SDR)の通貨バスケットに採用するかどうかを審議する日が近づくこの時期は、人民元の国際化という議題に対し業界関係者の関心が引き続き高まっている。
専門家は次のような見解を示した。人民元の国際化は経済と金融のグローバル化の発展方向に順応し、中国経済の世界的地位が一定の程度まで上昇した後、国際及び中国市場のエネルギーが共同で作用した結果と選択だと言える。また、中国の金融改革が加速的に進展し、越境人民元政策が絶えず改善されたことがこの人民元の国際化プロセスを速めたと見られる。
人民元の国際化が加速して推進され
国際銀行間金融通信協会(SWIFT)が今月6日に公表した最新データによると、通貨価値で計算した結果、8月は人民元が初めて日本円を抜き、世界で第四番目の決済通貨になった。人民元の全世界の通貨別決済システムにおける市場シェアは2.79%だった。
中国工商銀行の肖玉強北米董事長は次のように述べた。人民元の国際化は必然の成り行きと言える。越境人民元決済業務は、貿易から発足し、貿易が融資、投資と関連しているため、人民元はより幅広い分野で使用されつつある。人民元建ての商品の種類も一部の国際通貨に近づいている。米国の顧客の人民元に対する注目度とニーズは非常に高く、中国工商銀行は将来的に顧客ニーズに対応したより多くの商品を発表する方針だ。
中国人民銀行の宋湘燕北米代表処首席代表は、次のような見解を示した。準備通貨の多元化、さらには超主権的基軸通貨の発展は、新型国際通貨システムの主要な改革方向となっている。人民元の国際化は、現行国際通貨システムの改革に内在するロジックと必然的な要求事項を十分に体現している。中国政府が市場ニーズに順応することは勢いに乗ってはじめてできることだ。
双方向の変動は人民元の市場化水準の絶え間ない向上の証し
中国政府が先ごろ人民元レート形成メカニズムを調整したことは、市場の幅広い注目を集めた。これに対し、中国銀行の田国立董事長は、人民元レート形成メカニズムの調整は基準値と為替相場の誤差を是正するもので、市場予測の誘導と為替相場の安定化に重要な作用を発揮すると表明した。