中国の対外開放がより一層進展する中で、中国企業の海外企業買収は量と規模で迅速な増加を見せ、その主体や重心にもいくぶんの変化が見られるようになり、中国企業による海外での企業買収は非常に活発な黄金時代に入ったとみられています。コンサルティング大手のボストンコンサルティンググループが24日発表した「中国企業による海外企業買収の新時代を迎えて」と題するレポートでは、「中国企業の海外企業買収は持続的に増加しているが、その急ピッチな成長にあわせて、中国企業自身にも専門化能力の育成と向上が求められている」と指摘しました。
レポートによると、2014年1年間のみで見ても、中国企業による海外企業買収の取引件数は154件に上り、総額は261億ドルに上ったものの、企業買収取引の完遂率はわずか67%のみで、先進市場の投資者と比べ、そのレベルにはまだ大きな差があるということです。
また、中国企業の海外企業買収の持続的恒常化は、国内外からの複合的要因による結果だとみられています。国内の情況からみると、緩和傾向にある経済政策と中国民間企業の発展が、たくさんの国内企業による海外企業買収を利用したグローバル化を促しています。グローバルな角度からみると、ユーロ圏の債務危機が中国企業に低価格で欧州企業を買収するチャンスをもたらした上に、世界的金融危機後の欧州経済の減速が、中国企業の海外投資に有利な環境を提供したと考えることができます。
レポートによると、近年、欧州と北米市場は、すでにアジア市場を超えて、中国企業の海外企業買収のファーストチョイスになったとされています。2014年、欧州と北米を目的地とする企業買収取引件数は、中国企業の海外企業買収取引総量の60%程度を占め、東アジアなど伝統的な企業買収の相手国での取引件数は急速な減少が見られたということです。
(中国国際放送局)
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