安倍首相と日本政府が国連事務総長に繰り返し不当につきまとう理由はどこにあるのだろうか。安倍首相自身の発言を引用すると、「国連事務総長は、加盟国が未来に向けて積極的な姿勢を取るように勧告すべきで、特定の歴史に焦点をあてるために無駄な行動をすべきではない。」安倍首相が語る「特定の歴史」は、実質的に日本軍国主義が発動した侵略戦争を指す。この発言は、潘基文事務総長を含む日本に侵略の歴史を直視するように求めるすべての有識者に対し、「未来と積極的に向き合うことができない」というレッテルを貼ることで、彼らが歴史問題において沈黙し続けるように強要し、この時代の歴史が再び「焦点」にならないようすることを意図していることは疑いない。安倍首相の皮算用は、日本の侵略の歴史が「無視」される限り、いわゆる「侵略定義未定説」を伝播し、旧日本軍の慰安婦強制連行、平民への大規模な殺戮などの暴行を隠蔽する機会を得る。
歴史を直視してはじめて未来と向き合うことができるというのは、世界各国の共通認識になっている。安倍首相が、歴史と現実と未来を切り離すならば、本国国民の信頼を得ることができないだけでなく、国際社会の信頼を得ることも不可能で、徒労に終わると運命にあることを知るべきだ。
(作者は中国国際問題研究院、国際戦略研究所副所長 蘇暁暉)
(新華網日本語)
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