第2次大戦の終結から70年が経過した。だが敗戦国たる日本は、同じく敗戦国たるドイツのようにその教訓を深く認識することなく、第2次大戦の歴史問題において人類の良知と世界の公理への挑戦を繰り返している。潘基文事務総長が閲兵式を含む記念式典に参加したのは、国際社会が歴史の教訓を汲み取り、明るい未来を作り出すことができるようにするためである。勝利を記念し、再度の戦いを防ぎ、未来を切り開くという重大な原則的問題を前に、潘基文事務総長は平和と正義、公平を選び、「中立」を選ぶことはなかった。
長期にわたって世界第2の経済国であった日本は、国連の分担金と平和維持費の負担率は世界第2となっている。日本はこれに基づき、常任理事国入りを要求している。だが分担金や平和維持費の拠出は加盟国が関連原則に基づいて行う義務である。さらに日本の負担率は低下の一途をたどっており、今後3年(2016-2018年)で10%を割り込むものとみられている。
さらに重要で日本が理解すべきなのは、安全保障理事会には、歴史と時代によって特別な責任が与えられており、安保理常任理事国は、国際社会に対して政治的な責任と負担を引き受け、平和と安全を守る責任と能力を持ち、人類の良知と国際公理の上で模範とならなければならないということである。もしも日本が、国連の性質と使命に対して基本的な理解さえなく、国連の目的と原則を認めず、国連事務総長の仕事と職責に正しい態度を持たないならば、日本の常任理事国入りはお伽話にしかならないだろう。(文:張貴洪・復旦大学国連研究センター執行主任、上海国連研究会秘書長)
(チャイナネット)
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