:
米国のエリートは対中関係にさらなる責任感を持つべき
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2015-09-08 16:03:50 | チャイナネット | 編集: 王珊寧

    中米関係についての民意は実際のところ、西側の世論で伝えられているほどひどくはない。シカゴグローバル評議会が今年6月に行った世論調査によると、中国と「友好的な協力と交流を行うべき」と主張する米国市民は67%に達し、台頭しつつある中国を「牽制すべき」と主張する29%を大きく上回った。(文:王文・中国人民大学重陽金融研究院執行院長)

    さらに重要なのは、5500億ドルにのぼる中米貿易は安定した成長傾向を保っており、両国の協力が着実に前進するためのバラスト(船のバランスを保つ重し)となると同時に、貿易グローバル化の持続発展を推進している。2014年、両国の航空旅客数は延べ600万人を超え、今後も毎年15%以上の成長を続けていくものと見られる。90以上の対話メカニズムが整備され、両国は政策レベルでいかなる時にも疎通が可能となっている。中国にある米国企業の利潤率は海外の米国企業のうち最高である。

    数日前、ある米国の元高官が筆者に、言いたい放題の一部の声は米国の世論のほんの一握りにすぎないが、米国のハイレベルの政治に影響を与え、米国の対中政策に圧力と衝撃を与えていると語った。筆者はこれに対し、米国の政策決定層に不足しているのは、責任感ある政治的エリートと、世論への対応に長けた優れた対中政策を持ったチームだと答えた。

    米国にとっては、責任感を持つということは、国際情勢に対する真剣な判断と、意識の自発的な調整とに反映される。米国の政治エリートは、中国はすでに世界の大国であり、良好な中米関係を築くことは、中国の利益であるだけでなく、米国の利益でもあるということを知るべきである。小手先の駆け引きは、ほんの一部の利益を得ることにはつながるかもしれないが、大局的に見れば失敗の可能性が高い。米国の政治エリートは戦略的な展望を持って、米国の対中世論を良い方向へと導いていく必要がある。

    米国にとっては、責任感を持つということは、中国に向けて好意を発し続けるということに反映される。今年年初、米国は、西側各国にアジアインフラ投資銀行への参加を拒否するよう勧め、最終的には自分が損する結果を被った。米国は、中国に対して好意を発するということは、世界の超大国である米国の気量を見せると同時に、米国の根本的な利益を高め、保障するものであるということを知らなければならない。

    米国にとっては、責任感を持つということは、中国の米国に対する貢献を客観的に捉え、中米関係の発展が米国の実質的な利益を推進するものだと認識することに反映される。「中国が来た」ということは脅威ではなく、利益と協力のチャンスが訪れたということである。近年、破綻と衰退が長年続いた自動車の町・デトロイトは再び活気を取り戻しつつある。中国企業が絶えず投資を続けているためである。現在、中国の対米投資総額は500億ドルに達し、8万人の米国人の雇用問題を解決している。今後5年で投資額は4倍に拡大する見込みだ。

    台頭する中国は、米国の協力者と投資者であるだけでなく、米国が主導する戦後の国際秩序の揺るぎない支持者であり、改革者である。中米間には、反テロや気候変動、国際安全保障、経済持続成長、国際インターネットセキュリティーなど世界的な協力の必要な多くの具体的な議題がある。

    半世紀前、中国通で知られた米国の学者、ジョン・キング・フェアバンク教授は、「米国人が中国とその歴史、道徳、政治、哲学の伝統を認識できなければ、米国は間違った決定を行い、世界の安定にも影響を与えることになるだろう」と語った。この言葉は今も生き続けている。

 

 (チャイナネット)

 

関連記事:

中国、三網融合を全面推進へ

新華網日本語

米国のエリートは対中関係にさらなる責任感を持つべき

新華網日本語 2015-09-08 16:03:50

    中米関係についての民意は実際のところ、西側の世論で伝えられているほどひどくはない。シカゴグローバル評議会が今年6月に行った世論調査によると、中国と「友好的な協力と交流を行うべき」と主張する米国市民は67%に達し、台頭しつつある中国を「牽制すべき」と主張する29%を大きく上回った。(文:王文・中国人民大学重陽金融研究院執行院長)

    さらに重要なのは、5500億ドルにのぼる中米貿易は安定した成長傾向を保っており、両国の協力が着実に前進するためのバラスト(船のバランスを保つ重し)となると同時に、貿易グローバル化の持続発展を推進している。2014年、両国の航空旅客数は延べ600万人を超え、今後も毎年15%以上の成長を続けていくものと見られる。90以上の対話メカニズムが整備され、両国は政策レベルでいかなる時にも疎通が可能となっている。中国にある米国企業の利潤率は海外の米国企業のうち最高である。

    数日前、ある米国の元高官が筆者に、言いたい放題の一部の声は米国の世論のほんの一握りにすぎないが、米国のハイレベルの政治に影響を与え、米国の対中政策に圧力と衝撃を与えていると語った。筆者はこれに対し、米国の政策決定層に不足しているのは、責任感ある政治的エリートと、世論への対応に長けた優れた対中政策を持ったチームだと答えた。

    米国にとっては、責任感を持つということは、国際情勢に対する真剣な判断と、意識の自発的な調整とに反映される。米国の政治エリートは、中国はすでに世界の大国であり、良好な中米関係を築くことは、中国の利益であるだけでなく、米国の利益でもあるということを知るべきである。小手先の駆け引きは、ほんの一部の利益を得ることにはつながるかもしれないが、大局的に見れば失敗の可能性が高い。米国の政治エリートは戦略的な展望を持って、米国の対中世論を良い方向へと導いていく必要がある。

    米国にとっては、責任感を持つということは、中国に向けて好意を発し続けるということに反映される。今年年初、米国は、西側各国にアジアインフラ投資銀行への参加を拒否するよう勧め、最終的には自分が損する結果を被った。米国は、中国に対して好意を発するということは、世界の超大国である米国の気量を見せると同時に、米国の根本的な利益を高め、保障するものであるということを知らなければならない。

    米国にとっては、責任感を持つということは、中国の米国に対する貢献を客観的に捉え、中米関係の発展が米国の実質的な利益を推進するものだと認識することに反映される。「中国が来た」ということは脅威ではなく、利益と協力のチャンスが訪れたということである。近年、破綻と衰退が長年続いた自動車の町・デトロイトは再び活気を取り戻しつつある。中国企業が絶えず投資を続けているためである。現在、中国の対米投資総額は500億ドルに達し、8万人の米国人の雇用問題を解決している。今後5年で投資額は4倍に拡大する見込みだ。

    台頭する中国は、米国の協力者と投資者であるだけでなく、米国が主導する戦後の国際秩序の揺るぎない支持者であり、改革者である。中米間には、反テロや気候変動、国際安全保障、経済持続成長、国際インターネットセキュリティーなど世界的な協力の必要な多くの具体的な議題がある。

    半世紀前、中国通で知られた米国の学者、ジョン・キング・フェアバンク教授は、「米国人が中国とその歴史、道徳、政治、哲学の伝統を認識できなければ、米国は間違った決定を行い、世界の安定にも影響を与えることになるだろう」と語った。この言葉は今も生き続けている。

 

 (チャイナネット)

 

関連記事:

中国、三網融合を全面推進へ

010020030360000000000000011100381346027921