毎日新聞は、「日本防衛省は、陸上自衛隊の全国5方面隊などを束ねる統一司令部『陸上総隊』の2017年度創設に向け、今年度末に準備室を設置することを決めた」と報じた。
それでは、防衛省はなぜ陸上自衛隊の力を束ねる指揮体制を構築するのだろうか?これは中国を念頭に置いているのではなかろうか?
【米軍との連携を強化】
日本メディアは、「陸上総隊」の創設により、陸自と米軍の連携を強化できると分析した。安倍晋三首相が集団的自衛権の行使容認を閣議決定すると、米日の防衛協力のための指針も見直された。自衛隊は原則的に、米国と世界範囲で共同作戦を展開できる。しかしながら陸事の5方面隊がそれぞれ動くという状況は、米軍との連携の実現にとって不利である。そのため統一的な調整窓口が必要になった。
【離島防御を強化】
毎日新聞は、「東日本大震災の救助活動において、陸自の5方面隊ごとに指揮する運用が影響し、救助の効率が低下した。防衛省は陸上総隊の創設により、各方面隊の行動を統一しようとしている」と報じた。
アナリストは、「陸上総隊の創設は、日本の中国けん制の手段の一つだ。部隊を迅速に動員し行動を展開し、南西諸島の防御を強化する狙いがある」と指摘した。
日本が参加する軍事演習には、2012年より「離島奪還」の内容が頻繁に盛り込まれるようになった。「離島奪還」は今年に入り、日本の軍事演習のテーマになったかのように見える。米豪の軍事演習への参加、今回の米日合同演習のいずれも、「離島奪還」を主な訓練内容としている。西側メディアは、「日本が離島奪還訓練を強化するのは単なる思いつきではなく、中国やロシアという2つの仮想敵国がある。前者については南西方面の離島防衛を重視し、後者については北方四島の奪還を狙いとしている」と報じた。
陸自と異なり、海自と空自には「航空総隊司令部」、「自衛艦隊総隊司令部」という統一的な司令部がある。しかし日本国内では、「陸上総隊」の創設を疑問視し、批判する声があがっている。戦前に陸軍が過度に権力を握り、独断専行で日本に深刻な犠牲を強いたからだ。陸自の指揮権を統一化することで、組織が過度に肥大化することを懸念する人もいる。
(チャイナネット)
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