7月26日は「ポツダム宣言」として知られる「中米英による日本への降伏要求の最終宣言」が発表された日です。1945年のこの日から70年になることを受け、26日付けの「人民日報」は論説コラム「鐘声」で、「平和の名の下にポツダム宣言を銘記せよ」と題した論説を発表しました。
論説は、ポツダム宣言のビラが連合軍の航空機により日本上空に巻かれたシーンから始まり、安倍晋三首相のポツダム宣言の認識についての発言を振り返り、「確かに日本の政界には、ポツダム宣言に対して明らかに抵抗感を持つ人がいる」と指摘しました。
その上で、「国際の公理や正義に背く身勝手な行動は国際社会から受け入れられないことだ」とし、次のように続けています。
「禁反言は国際法理の重要な原則だ。これは、当事者は自分が確立した、あるいは行動によって肯定した事実を翻してはならないという意味だ。同時に、日本国憲法第98条にも『日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守する』としている。ポツダム宣言の受諾を日本政府が当時承認したのは明確だ。『戦争終結の詔書』のほか、1972年9月29日に発表された「中日共同声明」第3条も、日本政府がポツダム宣言の立場を堅持することを明確にしている。1978年8月12日に締結した『中日平和友好条約』ではこの点が再度確認された。こうしたことから、日本の右翼勢力がポツダム宣言の弱体化に力をいれ、これをもって侵略の歴史を否認し、戦後の国際秩序の破壊を企んでいることが見て取れる。こうしたやり方は言い換えれば、国際法に背くことであり、日本国憲法違反でもある。このような平和を脅かし、正義に反することに対し、日本の多くの国民、そして国際社会全体は強く警戒し、断固として反対する」
社説はさらに、「第二次世界大戦の終了から70年になる今、国際社会は、共にポツダム宣言など国際法文書の権威を保ち、世界反ファシズム戦争勝利の成果を共に見守り、日本の平和に対する消極的な動きを警戒するべきだ。これは、まさに人類に無限の災難をもたらした哲学が再び燃え上がることへの防止、そのものである」と締めくくりました。
(中国国際放送局)
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