【新華社北京5月4日】日本の安倍晋三首相の訪米中に、日米双方は4月27日、ニューヨークで新版「日米防衛協力のための指針」を共同で発表し、新版「ガイドライン」は、21世紀に新しく発生する課題への対応を主旨としたより効果的な同盟関係を促進すると表明した。これに対し、中国社会科学院日本研究所の専門家、呂耀東氏は本新華網記者の取材を受けた際に、日米政府が新版「ガイドライン」の制定を急ぐのは、米国の「アジア太平洋へのリバランス」戦略に見合うだけでなく、安倍内閣が目指す政治軍事大国の野心と一致しているためだと説明した。
日米の新しい同盟関係がアジア太平洋地域にどのような影響を及ぼすかについて、呂耀東氏は「アジア太平洋地域の協力と発展を遅らせる可能性がある」と分析する。
呂耀東氏はまた、次のように指摘した。新版「日米防衛協力のための指針」は、日米のミサイル防衛能力、空間安全保障、インターネットセキュリティーなどの方面での協力強化を容認している。例えば、アジア太平洋地域に配備するいわゆる高高度ミサイル防衛システム(THAAD)などだ。日本と米国は、両国同盟はアジア太平洋地域の平和と安定の「礎石」だと標榜しているが、事実は全く逆で、日米軍事協力がますます緊密化する状況下で、人々の地域に対する不安感は強まる一方で、新しい日米同盟関係がアジア太平洋地域を動揺させるという懸念がある。このため、呂耀東氏は日米同盟は日米が自画自賛するようないわゆる「地域の平和と安定の促進」ではなく、かえって「アジア太平洋地域の協力と発展を遅らせる可能性がある」との見解を示した。(取材/陳辰、薛天依)
(新華網日本語)
当社サイトのコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
推薦記事: