2日、中国科学院高能物理研究所で開かれた記者会見で、成果を発表する黄晶(こう・しょう)研究員。(北京=新華社記者/金立旺)
【新華社北京4月4日】中国科学院高能物理研究所は2日、記者会見を開き、中日両国がチベット自治区で進めている宇宙線研究「チベットASγ(エー・エス・ガンマ)実験」で、これまでで最も高いエネルギーのガンマ線放射を観測したことを発表した。最高エネルギーは1ペタ電子ボルト(1千兆電子ボルト)に迫る957テラ電子ボルト(957兆電子ボルト)で、既知の低エネルギーのガンマ線放射天体方向からではなく、銀河系の円盤(天の川)全体に広がって分布していた。高エネルギーの宇宙線を生成する強力な天体「ペバトロン(PeVatron)」が天の川に存在する証拠が示されたのは世界で初めてとなる。