【新華社北京12月29日】時間は止めることはできないが、ためることはできるらしい。中国北京市懐柔区渤海鎮六渡河村にある「タイムバンク」では「愛」を時間の形でためることができるという。高齢者の注文にボランティアが応えると、提供した時間だけこの銀行にたまる仕組みだ。
80歳近くになる趙日明(ちょう・じつめい)さんは一人暮らしの「独居老人」。年は取ったが子どもたちは出稼ぎで不在。炊事や洗濯などは全て自分でやらなければならず、日常生活でいろいろな不便があるが、「子どもは留守だがボランティアたちのおかげで大助かりだ」という。
北京市第15期人民代表大会常務委員会第27回会議でこのほど採択された「北京市ボランティアサービス促進条例」は、社区(コミュニティー)ボランティアの参加者が見返りを受けられる制度を整備し、ボランティアがサービスを提供した時間を一定の社区サービスに交換することを支持するとした。ボランティア団体はサービスポイント制やタイムバンク、会員互助などの方式でボランティア活動への参加を奨励することができる。条例は2021年3月1日に施行される。
条例はさらに、企業やその他の団体がボランティアを募集するに当たっては、条件が同じ場合、良好なボランティアサービス記録を持つ者を優先することを奨励するとし、公務員試験や事業機関の求人でもボランティアサービス記録を考慮してよいとした。こうした仕組みは市民のボランティアへの参加を奨励するものとなる。
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