【新華社青島12月20日】中国科学院海洋研究所はこのほど、マリアナ海溝で科学調査を実施している遠洋総合科学調査船「科学号」が火山岩や超深海水塊のサンプルなどの採取に成功したと明らかにした。
「科学号」は11月23日に山東省青島市を出航し、主に西太平洋における多圏相互作用とプレート沈み込み開始メカニズムについて科学調査を行った。
観測隊員はグラブ式サンプラーを使って、水深4438メートルの深海で重さ200キロ以上の火山岩のサンプルを採取した。最も大きいものは1塊約100キロだった。
隊員はまた、マリアナ海溝付近の海域にある6カ所の採取ポイントから、超深海水塊のサンプルを採取し、海水1万リットル余りをろ過した。この中で最も深いポイントはマリアナ海溝最深部のチャレンジャー海淵付近にあり、隊員はこのポイントで海水700リットル余りをろ過した。
研究者によると、採取した海水サンプルは、主に深海の海淵における水循環の立体的描画に利用され、海洋水圏の超深海水塊の組成や、海洋表層と大気の境界面、堆積物と海水の境界面における生物地球化学プロセスを理解する上で、重要な科学的価値を持つ。
今回の航海には、中国科学院海洋研究所や北京大学などの研究者が参加。航海期間は50日間の予定で、水文学や地質学、地球物理学的観測やサンプル採取などの調査を行う。
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