17日、扁吻魚の放流の様子。(ウルムチ=新華社配信/董成忠)
【新華社ウルムチ11月22日】中国新疆ウイグル自治区のキジルダム管理局は17日、ダム地区で扁吻魚(学名:Aspiorhynchus laticeps。新疆大頭魚とも呼ばれる)4万2千匹の増殖放流活動を行った。同自治区がキジルダムで扁吻魚の標識放流を実施するのはこれで3年連続となる。
キジルダムは同自治区アクス地区バイ(拝城)県にあり、総貯水容量は6億4千万立方メートル、最大集水面積は44平方キロで、世界的に絶滅の危機にひんしている貴重な魚種、扁吻魚の生息地となっている。
同自治区水産科学研究所によると、扁吻魚はタリム川流域にのみ分布するタリム盆地の動物相の指標種の一つで、コイ科の魚の進化やタリム盆地の地質・気候変化の重要な研究対象でもあり、「水中のパンダ」と呼ばれている。
この希少な種を絶滅から救うため、自治区水産科学研究所は2003年から扁吻魚の当時唯一の生息地だったキジルダムで、親魚の採集や人工飼育、人工繁殖などに取り組み、長年かけて大きな成果を達成した。
同研究所のエンジニア、張涛(ちょう・とう)氏によると、今回放流された扁吻魚の稚魚は全て、研究所が長年科学的に繁殖飼育してきた成果で、増殖放流の効果を確実にするため、研究所は15日から標識液の注入または浸漬という2種類の方法で、放流予定の稚魚に蛍光標識を施したという。
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