中国の月探査機「嫦娥4号」の着陸機。(資料写真、北京=新華社配信)
【新華社北京3月21日】中国国家航天局の月探査・宇宙計画センターは19日、嫦娥4号探査機の着陸機と探査車「玉兎2号」が、月の裏側の極寒の夜を過ごした休眠モードから覚めて活動を再開したと発表した。
着陸機、探査車とも正常な状態にあるという。玉兎2号は月の裏側で、地球の日数にして400日以上を生き延び、移動距離は405・44メートルに達した。
2018年12月8日に打ち上げられた嫦娥4号は、2019年1月3日に月の裏側の南極エイトケン盆地にあるフォン・カルマン・クレーターに着陸し、人類初となる月の裏側への軟着陸に成功した。
中国の月探査車「玉兎2号」。(資料写真、北京=新華社配信)
月の昼と夜はそれぞれ地球の約14日に相当する。夜間には太陽光エネルギーを利用できないため玉兎2号は休眠モードに入っていた。玉兎2号は設計寿命の3カ月を大きく超えており、これまでで最も長期間活動した月面探査車となった。
嫦娥4号計画で実施する科学調査には、低周波電波天文観測や地形・鉱物組成・地下浅層構造調査、中性子線及び中性原子の測定などがある。嫦娥4号の任務には、オランダ、ドイツ、スウェーデン、サウジアラビアが個別に開発した四つの測定・観測機器を搭載しており、世界の宇宙開発の知見を結集するという中国の期待が寄せられている。
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