【新華社パリ3月25日】中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席のフランス公式訪問について、同国のジャン・ピエール・ラファラン元首相がこのほど、新華社の独占取材に応じ、両国関係がより多くの実を結ぶことへの期待を示した。
ラファラン氏は、近年両国の協力が絶えず新たな成果を生み出している一例として、2015年に両国が協力し合意された気候変動抑制に関する国際的枠組み「パリ協定」を挙げた。また、「一帯一路」建設を裏付けとし、中国国際輸入博覧会(輸入博)の開催を利用するなど、仏中協力には絶えず新たな意味が盛り込まれ、新たな注目点が提示されていると指摘した。
両国の関係を振り返って総括し、ラファラン氏は二国間関係における重要な共通認識を3つの「同心円」に例えた。
第一の「同心円」は仏中両国が似通った「世界観」を持っていること。ラファラン氏によると、両国は社会制度は異なるものの、いずれも相互尊重の精神に則り、多国間主義の旗を高く掲げ、対話こそが平和をもたらすと考えている。
第二の「同心円」は経済・貿易協力であり、原子力から航空宇宙、自動車製造、ワイン、高級品、サービス業まで、両国の経済・貿易における協力分野は拡大し続けていること。両国の貿易額は2018年、600億ドル(1ドル=約110円)を上回って過去最高を記録し、フランスを訪れた中国人観光客は延べ230万人を超えた。
ラファラン氏は、「中国は世界経済成長のエンジンであり、世界の繁栄には中国が必要だ。中国の経済成長が弱まれば、世界経済の成長ペースを遅らせることになる」と述べ、両国が経済・貿易協力を「より高いレベル」に高め、絶えず協力を深化させ、互恵ウィンウィンの関係を拡大させていくと期待を示した。
さらに両国共通の外交理念を第三の「同心円」とした。一国主義と保護主義が横行する状況だからこそ、フランスはよりいっそう相互尊重、対等な対話、互恵ウィンウィンの外交原則を堅持し、中国との全面的戦略パートナーシップを絶えず高めていかなくてはならないとした。
ラファラン氏は中国が今年開催する第2回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムにも言及し、「一帯一路」構想は共同発展のために協力するという各国の願いを集めたものであり、今日の世界にとっては特に重要だと述べた。
2018年11月の第1回輸入博の期間中、多くのフランス企業が中国市場開拓を一段と推し進めた。中国は今年第2回輸入博を開催する。ラファラン氏は、フランスには多くの高品質な企業や製品があり、今年はまたこのプラットフォームを利用して対中商品輸出を拡大し、中国の人々の生活をより豊かなものにしたいと意欲を示した。
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