懇親会での交流
シンポジウム終了後は、日中双方のパネリストを囲み、参加者による懇親会が開かれた。
席上、楊偉民氏は、「私の仕事は生態環境保護につながりのあるものが増えた。本日のシンポジウム参加で、人と人との交流を増やしたいと思った。自分のふるさと、そして世界を美しいものにして行きましょう」と呼びかけた。元環境事務次官の南川秀樹日本環境衛生センター理事長は、「日中が世界の環境政策をリードする時代が来る」と展望し、乾杯の挨拶をした。
歓談に次いで挨拶した大西隆豊橋技術科学大学学長は、「中国で大都市の時代が幕開けた約20年前に出会って以来のお付き合いの楊さんの話しを聞きたいと駆けつけた」と歓迎し、環境、グローバリゼーション、都市化の課題への日中間協力の重要性を述べた。西正典元防衛次官は、シンポジウムの席上議論された「米中関係の通訳として日本が役割を果たす」意義に改めて言及し、日中合作の進展に期待した。駐日中国大使館を代表して阮湘平公使参事官が、「生態文明重視を掲げる中国と日本との環境保護の面での交流を続けて行きましょう」と述べた。横山禎徳東京大学EMP特任教授は、「交流経済は観光客だけでなく、日常で人が行き来できるようになると一層効果が上がる」と提起し、小島明政策研究大学院大学理事は、環境問題解決は日中共同のミッションであり、「パッション(情熱)とアクション(行動)で共同作業していこう」と続けた。
シンポジウムで分析資料として多用された中国都市総合発展指標の日本語版『中国都市ランキング』の出版元、NTT出版の長谷部敏治社長は、周教授が責任者となって日中共同で開発した同書の内容について、「中国の都市分析に留まらず、東京大都市圏を始め日本の都市の分析を盛り込んでいる」と、アピールした。前多俊宏エムティーアイ社長は、「中国と日本の人と人との交流から生まれるものの大きさを実感した」と、シンポジウムの成功を祝った。
閉会挨拶に立った周教授は、楊氏、中井氏とともに肩を並べて立ち「私たち3人は義兄弟と言ってもいいほど大切な仲間。20年間度々顔を合わせ、大きな問題について膝付き合わせて議論し合い、実践してきた」と力説、環境、経済、社会問題の統合的解決の土台は個人と個人の交流にこそある、と述べて会を締めくくった。関口和代同大学教授が総合司会を務めた。
(チャイナネット)
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