18日、アイスランド北部のカルホールに建設された中国・アイスランド北極科学観測基地(レイキャビク=新華社配信/李斌)
【新華社オスロ10月20日】中国とアイスランドが共同で建設した北極科学観測基地が18日、運用を開始した。中国にとって黄河基地に続く北極の総合研究基地となる。
アイスランド北部のカルホールに位置する中国・アイスランド北極科学観測基地は、158ヘクタールの敷地に住宅や倉庫、観測棟が建てられている。同基地は生活エリアや実験エリア、宇宙・大気観測エリア、衛星受信エリア、無線通信探知エリアなど、機能ごとにエリアが分かれている。
基地では15人が宿泊や生活、作業するのに必要な環境を支援。さまざまな調査能力を備え、オーロラ観測や大気モニタリング、氷河、リモートセンシングなどの研究が可能だ。また、一部の建物は改築後、海洋や地球物理、生物などの観測研究への拡大が可能となる。
中国は現在、南極に4カ所の観測基地(長城基地、中山基地、崑崙基地、泰山基地)を建設し、北極には黄河基地を建設している。今回新たに運用開始した中国・アイスランド北極科学観測基地は、中国の極地調査能力が新たな段階に進んだことを示している。