北京市の老舗「稲香村」は現在すでに中秋節(旧暦8月15日、今年は9月24日)に先駆けて月餅の販売をスタートさせている。今年同メーカーは昨年比28.35%増となる約4700トンの月餅の生産を計画している。そのうち北京風月餅の計画生産量は約700トンで、全体の15%を占める。北京風月餅はそのほとんどがナッツ類や柑橘類の砂糖漬け、バラの花、キンモクセイの花などを餡に練りこみ、昔から手作りにこだわっている。北京晩報が伝えた。
今年、同メーカーは合計25種類の味の月餅をばら売りしている。定番の五仁月餅(ナッツ餡)や蓮蓉双黄月餅(ハスの実と卵の黄身餡)以外にも、柑橘ジャスミン味やさわやかピーチ味といった新たに開発された味も販売している。また、一部の店舗では焼きたて月餅を販売しており、今年一押しの月餅は、焼きたての北京風翻毛紅豆月餅(パイ皮小豆餡)と鮮肉月餅(ブタ肉餡)となっている。
さらに同メーカーは今年も瀚納影業とコラボし、俳優・黄渤(ホアン・ボー)の2次元キャラである「黄逗菌」を使った数量限定の「黄逗菌月餅」ギフトボックスを販売する。ギフトボックスには近年人気に拍車がかかっている餡がとろけ出る「流心月餅」タイプの紅酒麻辣鴨味(赤ワインピリ辛ダック味)や抹茶ドリアン味など6種類のユニークな味の月餅が詰められている。ギフトボックスの蓋の内側には塗り絵ができるイラストが描かれているほか、おまけとしてマスキングテープも入っており、消費者がオリジナルのパッケージに加工することもできる。そして中に入っている月餅の小箱一つ一つにもネットユーザーから募った日常生活における「些細な幸せ」や「些細な楽しみ」といったフレーズが印刷されているという。
今年、ばら売りの月餅の価格は昨年と変動なしで、ギフトボックスもリサイクル可能な紙製や鉄製のボックスを数多く採用することで、資源の無駄を減らしている。また、「玉兎迎秋」や「京城御礼」という名の北京の民俗や文化、北京を代表する要素をふんだんに取り入れたデザインのギフトボックスを展開している。
(人民網日本語版)
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