【新華社成都5月31日】中国四川省の臥竜国家級自然保護区で29日、野生保護隊員3名が偶然野生のパンダに遭遇した。同保護区管理局によると、3人は保護区中心地域の鍘刀口エリアで野生パンダのDNAサンプルファイル作成のための活動を行っていた際、偶然亜成体のパンダに出会ったもので、距離はわずか十数メートルだったという。
動画を撮影した張涛隊員によると、午後3時ごろ、彼らが標高2770メートルの斜面で新鮮なパンダの糞を多数採集し、木の根本に座って休んでいたところ、樹皮が粉々になって剥がれ落ちているのを偶然発見した。樹皮の破片がどんどん多くなっていったので3人が上を見ると、1頭のパンダの子どもが彼らから十数メートル離れた場所で木の枝によじ登っていた。パンダの子どもは体の向きを変えて寝心地のいい枝を見つけるとぐっすりと眠り始め、全く人に影響を受けなかったという。
動画の中のパンダの子どもは体重20キロほどで、生まれて7カ月前後。木の上にとどまって少しも動かなかった。隊員たちはパンダの母親もこの付近にいるはずだと推測し、親子ののんびりした午後の時間を邪魔しないよう、隊員たちは速やかにその場を離れた。
同保護区内でパンダの子どもが撮影されたのはこれで今年3度目となる。これまでの2度は、老鴉山と五一棚でパンダの母子の活動が赤外線カメラで撮影されたものだった。
四川省林業庁保護ステーションの専門家は今回の新たなエリアでの発見について、「2008年の汶川地震(四川大地震)で臥龍のパンダ生息地は大きな影響を受け、地滑りや山崩れ、土石流などの二次被害によってさらに破壊された。10年間の保護活動と震災後の生息地の自然回復により、同自然保護区内のパンダ生息地の質が徐々に向上した。パンダの数も増加し、生息範囲も広がり続けており、キョウライ山脈北部地域はパンダ生息地として重要な役割を果たしている」と話している。(記者/蕭永航、楊進)
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