【新華社杭州4月30日】第14回中国国際アニメ漫画フェスティバル(CICAF2018)がこのほど、浙江省杭州市で開幕した。「完美世界(パーフェクト・ワールド)」「豆楽国学(たのしい古典)」など、中国の伝統文化を元にした多くの作品が登場。大量の優秀な国産漫画・アニメ作品が今期のフェスの焦点となっている。
「中国のストーリーを語り、中国の声を伝えるものをつくる。これが今日の中国のアニメ・漫画産業に共通する思いだ」と浙江大学人文学院の盤剣教授は話す。去年打ち出された「文化産業発展計画」はアニメ・漫画産業を11文化産業中の重点産業に位置付け、「オリジナルのアニメ・漫画の制作と宣伝普及を支持し、民族のアニメ・漫画の創造性とブランドを育成する」との方針を示した。
騰訊(テンセント)映像アニメ漫画センターの佘(シャ)媛媛編集長は、中国のオリジナルアニメ・漫画産業は長年の「雑草状態の萌芽期」を抜け、ついに「青春期」を迎えたとし、今日の中国アニメ・漫画産業には自らの価値観や目標が必要だと指摘する。
佘編集長によると、国産漫画の読者は中国の価値観や伝統文化にこそ共感を覚えている。一方で、中国が全面的に台頭した時期に育った若者たちは、長い歴史を持つ中国の伝統文化により親しみと誇りを持っている。他方で、勢いよく発展する中国のアニメ・漫画市場はすでに、アニメ・漫画作品を少数派の趣味から現代の若者の主な娯楽方式へと変えた。
「民族のストーリーを本当に語ることのアニメ作品ができれば、国民の民族的な自信を奮い立たせ、さらには民族文化の輸出に豊富な経験を蓄積できる」と盤教授は述べた。
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