【新華社北京4月27日】朝鮮最高指導者の金正恩氏は27日、平壌から陸路で南に向かい、軍事境界線を越えて板門店(パンムンジョム)で韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と首脳会談を行った。朝鮮半島の非核や恒久的な平和メカニズムの構築、朝鮮と韓国の関係改善などをどのように実現するかについて対話を展開した。
板門店は朝鮮半島の歴史の新たな出発点となりそうだ。
2002年9月19日に撮影された資料写真では、韓国の兵士(右)と朝鮮人民軍の兵士(左)が板門店の朝鮮半島軍事境界線の両側で任務に当たっている。(新華社記者/龔兵)
▽戦争から平和へ
金正恩氏は27日、軍事境界線を越えて非武装中立地帯の共同警備区域である板門店に入り、韓国側の「平和の家」で文在寅大統領と会談を行った。ここは朝鮮最高指導者が歴史上初めて韓国に足を踏み入れた場所となる。
韓国の青瓦台(大統領府)は今回の朝韓首脳会談のスローガンを「平和、新たな始まり」に決定した。
文大統領は19日、朝鮮半島は停戦体制を終わらせ、終戦宣言を経て平和協定の締結に進まなければならないと表明した。青瓦台はこのほど、平和協定の締結は韓朝2国間の協定のみでは不十分で、必要に応じて韓朝米の3カ国または韓朝米中の4カ国の協定締結を目指すと表明した。
かつては朝鮮戦争と朝鮮半島分断の象徴だった板門店だが、今回、半島の平和の幕を開くという使命を担っている。