夏休みシーズンが訪れ、首都北京も一年で観光が最もにぎわう季節を迎えた。観光は大都市北京の経済にどれくらい貢献しているだろうか。観光客は北京で何を見たがるのか。一番人気のある北京の食べ物(小吃)は何か。5日に北京で発表された報告は、ビッグデータを活用してこうした問題に回答を出している。
▽観光は北京にどれほどの収入をもたらすか?
今回発表されたのは「北京観光緑書:北京観光発展報告(2017年)」で、北京観光学会と社会科学文献出版社が共同で発表した。
報告が提供するデータをみると、2016年の北京の観光収入は5021億元(1元は約16.7円)に達し、前年比9%増加し、観光客数はのべ2億8500万人で、同4.6%増加した。観光に付随したショッピングと外食の消費が社会消費財小売総額に占める割合は24.3%で、観光投資額固定資産投資に占める割合は9.4%に上った。
具体的にみると、16年に北京市を訪れた海外からの観光客はのべ416万5千人、観光収入は50億7千万ドルで、人民元に換算すると337億元だった。国内からの観光客はのべ2億8100万人、観光収入は4683億元。注視されるのは、同報告が、海外からの観光客の観光収入の寄与度が観光産業全体の水準の4倍に、また国内からの観光客の水準の4.8倍に達していると指摘したことだ。
▽北京を訪れた観光客は何を見たい・したいのか?
同報告はビッグデータを活用して、北京観光の業態の総合的な調査分析を行っている。それによると、「故宮博物院」(特に「天安門」広場)と「万里の長城」(特に「八達嶺」の長城)が引き続き北京で最も代表的な観光地だ。
市場の認知度と需要を分析すると、「皇帝関連の建築物」、「古い四合院の建物と胡同の町並み」、「皇族が住んでいた場所」、「有名人の住んでいた家」、「寺院・宗教施設」といった伝統的観光エリア・スポットが、引き続き北京観光の誘致力の中心だ。観光客はこうした文化財や建物などの保存状態は良好で、見に行くだけの価値があると考えており、これらの観光エリア・スポットの入場券は「安い」とみなしている。
伝統的な文化的エリアだけでなく、有名大学や博物館、北京五輪関連施設の見学も、ここ数年は観光客にとって重要なコンテンツになっている。
また北京の特色あるファーストフードを味わう、「バー・クラブ」でくつろぐ、「北京地下鉄」を体験するなどもますます注目を集めている。こうした新しいコンテンツの登場が示すのは、これが次世代観光市場の主体の要求だということであり、北京観光システムを有効に補完するものということであり、今後は伝統的観光エリアとともに北京観光の総合的活動システムを構築していくとみられる。
▽北京の老舗で人気が高いのは?
同報告は課題チームを立ち上げて、北京の老舗企業81社に対する消費者の接触度や満足度のアンケート調査を行った。
サンプル調査データをみると北京の(ホテルを含む)老舗企業22社の中で、消費した割合が最も高かったのは北京ダックの全聚徳で72.96%に達した。しゃぶしゃぶで有名な東来順は60.59%、肉まんじゅうの慶豊包子鋪は57.98%、点心の護国寺小吃は39.41%、北京ダックの便宜坊は28.99%で、他は大体20%以下だった。
全体として、現在の消費者は北京の老舗外食企業に対する満足度が高く、「満足した」、「とても満足した」が60%以上に達した。
(人民網日本語版)
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