新華網北京6月16日(記者/王珊寧 張一)日本の芥川文学賞受賞作『火花』の中国語簡体字版の初出版記念式典が先日上海で開催された。当書の著者で初めて中国を訪問した日本のお笑い芸人、又吉直樹さんがこのイベントに出席し、当書の中国語簡体字版訳を担当した在日中国人作家の毛丹青氏と文学について存分に語り合い、会場に集まった中国の読者数百人と交流した。
又吉さんは次のように語った。小説の主人公の置かれた境遇は自分のものと似通っている。私が書いたのは自分だけではなく、周りの同世代で同じような立場にある人々の考えだ。一人の人物のストーリーを通して、私たちは一断面、つまり道徳、思想、社会といった各面についての断面を捉えることができ、これは私たちが自身についての再考や何かを感得することにとって、大変メリットになるだろう。
『火花』は当時古くから名の知れた文学雑誌『文学界』に掲載されると、すぐに幅広い注目を集め、第153回芥川賞を受賞し、又吉さんは同賞受賞を果たした初のお笑い芸人となった。小説がリメイクされた同名の日本ドラマが情報コミュニティサイト・豆瓣で、ユーザー評価が9.3ポイントに達した。現在、『火花』の累計発行部数が300万部を超え、近年の日本の社会現象的なベストセラーとなっている。同名のリメイク映画が今年11月に日本で公開予定だという。
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